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兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

龍野高校の対応を検証する(その16)

[ 2023/05/12 09:05 ]
  2023年5月7日21時00分から放映された、NHKスペシャル
「いのちを守る学校に 調査報告“学校事故”」
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/N5Q76W31WY/
の関連記事が、「NHKみんなでプラス」に掲載されています。
https://www.nhk.or.jp/minplus/0012/topic036.html

 このなかで紹介されている、兵庫県川西市立中1年生だった
宮脇健斗くんが、ラグビー部の練習中に熱中症による多臓器不全で
亡くなった事故に関しては、「川西市子どもの人権オンブズパーソン」が
調査し、報告書をまとめたことで顧問教諭(当時)のきわめて不適切な
指導が明らかになり、刑事事件として立件されました。
 しかしこれは残念なことに、「たまたま川西市が条例を定めていたから」
と、いわざるを得ないのが現状です。

 兵庫県には同様の制度はありません。
 したがって、龍野高テニス部事故においては、NHKスペシャルで
梨沙さんの父親が証言したとおり、石原元秀校長(同)が
保護者に示した事故報告書はA4用紙1枚の、簡略というよりは
空疎な内容のものにすぎません。
 そしてこれは兵庫県教育委員会に提出するために作成したもの
であり、保護者に対する説明を目的としたものではありません。
 しかし石原氏は、
「これで保護者に対する調査報告義務は果たした」
と切り捨て、そのうえ熱中症で倒れ、遷延性意識障害という
重篤な後遺障害に見舞われた梨沙さんと、保護者の名誉を
傷つける発言を繰り返したことは、断じて看過できません。

 兵庫県教委も石原氏の姿勢に追随し、裁判の審理において
「保護者が調査しているのだから、龍野高および兵庫県教委が
あらためて調査する必要はない」
という当事者意識皆無の、無責任きわまりない主張をしたことは、
当ブログでも繰り返し指摘してきました。
 なお、こうした石原氏らの主張は大阪高裁判決が一蹴し、
最高裁もこれを支持して確定しています。

 という現状に鑑みれば、上記「NHKみんなでプラス」で
吉川優子さんが指摘しているように、
「国の運輸安全委員会のように、事故が起きたら専門的知識をもった
調査官が現場に急行して調査にあたる、そんな仕組み」
が、なんとしても必要でしょう。

 なぜならば、宮脇さんの事案では学校設置者は川西市、
梨沙さんの事案では兵庫県、吉川さんの事案では
学校法人ロザリオ学園であり、自治体ごとの対応に委ねていては、
居住地や在籍している学校園の設置者によって、対応に差が出て
しまうからです。
 これでは「法の下の平等」が保障されないことになります。
 したがって、内田良・名古屋大学教授のいうように
「国こそが主導して行うべきで、国だけができること」
であり、岸田文雄首相が23年3月17日の記者会見で、
「子どもファースト社会の実現は社会全体の課題」
と言い切っている以上、政府と国会の責任において
早急に取り組むべき課題です。

 なお、龍野高の対応について、同高の卒業生からは
「恥ずかしい」という声があがっています。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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