兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

人権について考える(その1)

[ 2010/12/18 19:20 ]
 12月17日。
 NHKのK記者とお目にかかる機会を得て意見を交換してきました。
 K記者も学校事故・事件に高い関心をもって、取材を続けています。
 
 そもそもなぜ、学校事故・事件の再発が防げないのでしょうか?
 それは、
「事故・事件の真相究明が、まったくできていないから」であることは
いうまでもありませんが、その理由はというと
「校長にとって最大のミッションは真相究明ではなく事態の収拾」だから。

 したがって、
「事故や事件など発生しなかった、かのように事態を収拾した校長こそ、
教育委員会が高く評価する」わけですし、そのためには
「学校ときわめて友好的な関係を維持しているPTA役員を、事故や事件の
封じ込めに最大限有効に活用」できるかどうか、という点において
校長の手腕が試されるわけです。
 そして、
「一般教員の人事権は校長が握っている」わけですから、
「快適な職場を去りたくない教員、将来出世したいと考えている教員」が
「校長の意向に沿わない真相究明など、するわけがなく」
したがって
「再発防止策の策定など、そもそも教員たちは発想しない」
わけです。

 皆さんにうかがいます。
 教師の立場を守ることと、子どもたちのいのちを守ることと。
 いったいどっちが大事ですか?

 でも学校は、
「事故が発生した際には事故報告書を作成している」
と反論するでしょう。
 しかしその実態といえば、A4用紙1枚がせいぜいであり、しかも

・事故報告書には全国統一フォーマットは存在せず、書式は自由です。
・したがって、記載内容は校長の裁量に任されています。
・つまり「この項目だけは絶対にもらすな」という項目は、ありません。
・だから虚偽報告や事実の隠蔽があったとしても、検証するすべがありません。
・そして事故報告書の提出先は、公立校の場合は学校設置者である自治体の教委、
私立校の場合は学校所在地の都道府県庁学事課です。早い話が身内です。
・さらに驚くべきことに、事故報告書が自治体から自動的に文科省にも送付される
というシステムはありません。
・つまり文科省が全国の情報を一元的に把握する、という態勢にはなっていません。
・そして事故報告書の作成にあたって、保護者の意見はまったく反映されませんし、
事故・事件が発生した現場で目撃していた生徒たちの証言も、まったく無視した
としても、校長に対する罰則規定はありません。

という、多くの重大な問題を放置したままです。
 つまり、学校側の言いたい放題という環境を放置しているわけです。
 これらは由々しき問題です。
 そもそも人間のいのちにかかわるような大問題について、たかがA4用紙1枚で
真相を説明できたら、そのほうがよっぽど不思議です。

 学校事故・事件の被害者とご家族にとって、権利と利益と名誉を守るためには
裁判以外の方法がない、という現実も大問題です。
 提訴するということは、けっして簡単なことではありません。
 提訴するにあたっては、お金も手間も時間もエネルギーもストレスも、
それはそれは膨大にかかります。
 こうした過酷な日々を、24時間・365日の介護生活と並行して過ごさざるを
得ない、という状況を強いられているのが、まさにリサ父とリサ母です。
 そして全国のたくさんの、ともに闘っていらっしゃるご家族です。

 K記者とは、こうした問題を看過できないという点で意識を共有していることが
確認できました。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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