兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

群馬県の中学校柔道部で重大事故が繰り返し発生

[ 2016/12/30 21:09 ]
 2016年12月29日付朝日新聞群馬版は

 館林市立中学3年の男子生徒が柔道部の練習中に頭を打ち意識不明となった
事故で、再発防止策を検討する委員会(委員長=小川正行・群馬大教授)は
28日、指導者が部員の技能・体格差に配慮し、大外刈りの指導には細心の
注意を払うことを柱とする報告・提言書の概要を公表した。
 事故は5月31日、身長が16センチ高く、69キロ重い同級生の男子部員に
大外刈りで投げられた時に起きた。2人は1年時からペアを組み、今までけがは
なく、顧問らは組み合わせを容認してきたが、検討委は「指導者は体格差を
十分配慮する必要があった」と判断した。(中略)
 市教委によると、男子生徒は筆談を通して簡単な受け答えができるが、
意識障害があるという。

と伝えています。

 16年7月21日付毎日新聞によると、投げられた生徒は身長約160センチ、
体重48キロ。投げた生徒は約175センチ、117キロとのことです。

 そして上記事故の約2週間前、同じ学校の柔道部で3年の女子生徒が、
体重差が40~50キロある男子部員と乱取りをした時、倒れてのしかかられる
という事故があったことが明らかになっています。
 女子生徒の母親によると10月に右足甲の複雑骨折の診断を受け、11月に
手術を受けたということです。

 こうした問題について、「全国柔道事故被害者の会」は
「館林市が設置したのは『柔道安全指導検討委員会』であって、『事故調査委員会』
ではない。すなわち事故当事者である柔道指導者を擁護する立場の人間が、
第三者として公正に事故調査を行えるとは考えにくい」
との見解を示しています。

 「全国柔道事故被害者の会」は何年も前から、重大事故が発生するメカニズム
について検証し、「体格差・大外刈り・初心者がキーワード」だと再三にわたって
警告してきました。

 同会の提言を受けて、全日本柔道連盟も
「体重差のある者同士で組む時には重大事故が起きる危険性がある」として
指導者らへの周知を図ってはいますが、現場の指導者に完全に浸透している
とはいいがたい、という現実が明らかになりました。

 内田良・名古屋大大学院准教授が
「ファクトとエビデンスを明らかにし、情報を公開し共有するというプロセスが
定着しなければ、同様の事故を繰り返し発生させる」
と警告していますが、残念なことに現実のものになってしまいました。

 被害にあった男子生徒の母親は、
「事故後の学校側の説明では、事故があった時は指導者が背を向けている
状態で、どうして頭を打ったのかがはっきりしない、ということだった。今回の
報告書でも、そこがはっきりせず、なぜこの事故が起きたのか、結局は
わからないことが残念でならない。
 普段は体重の重い部員同士で組むのが、この日は他の部員が先に帰宅し、
3人の部員で練習することになり、息子が相手をすることになった。やはり
体重差が問題だったと思う。人数が少なくなった後の時間は、基本練習だけに
するなど状況に合わせた練習メニューにするか、早く切り上げても良かった
のではないか。
 今回の検証は、これ以上事故を起こさないためのもの。のど元過ぎれば
熱さを忘れる、にせず、柔道を含めた全国のスポーツ現場で、うちの事故を
教訓として練習方法を考えて欲しい」
と訴えています。(16年12月29日付朝日新聞群馬版)
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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