兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

学校・部活動における重大事件・事故から学ぶ講習会(その2-1)

[ 2016/12/16 18:36 ]
 2016年12月12日18時00分から20時30分まで、日本体育大学
世田谷キャンパスで
「第2回 学校・部活動における重大事件・事故から学ぶ講習会」が開催され、
学生・教職員・市民など約380人が出席しました。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201611.html

 今回の登壇者も、部活動における顧問教諭の暴言・暴力や、限度を超えた
無理な指導と無知によって死に至らしめられた生徒らの保護者です。

 愛知県立刈谷工高2年生だった山田恭平くんは、野球部顧問教諭から
直接暴行を受けたわけではありません。
 しかしエラーをしたというだけで、部員に対して殴る蹴るの暴行を加えている
現場を目撃することで深く傷つき、また自らがエラーをしたときには顧問教諭から
衆人環視の中で罵倒されユニフォームを脱がされたことに深く傷つき、
11年6月9日、自死するに至りました。

 登壇した母親の優美子さんは、顧問教諭が弔問に来た際
「自分も殴られて強くなってきたと信じているので、同じことを生徒にしてしまった」
と話したことを明らかにしました。
 しかしプロ野球選手でもエラーをしたことにない選手はいませんし、殴ることで
技術が向上するのであれば、いかなる練習も無意味ということではないでしょうか?

 優美子さんは学生らに
「あとで言い訳しなければならないような『指導』は最初からしないという自制心を
持ってほしい。たとえ保護者が『殴ってもいいから強くしてほしい』と要望してきても、
『それはダメ』といえる指導者になってほしい」
と訴えました。

 なお独立行政法人・日本スポーツ振興センターは16年3月、恭平くんが
自死するに至ったのは
「学校管理下において発生した事件に起因する」
と認め、災害共済給付制度の死亡見舞金を給付すると決定しました。
 すなわち、顧問教諭の指導が不当なものであったと認定しました。


 滋賀県愛荘町立秦荘中1年生だった村川康嗣くんが柔道部に入部したのは
「喘息の持病があり体力がない。建築家になるという夢をかなえるため、
体力をつけたい」
という思いによるものでした。
 このため母・弘美さんは主治医に相談し、担任と顧問教諭に
「他の部員と同様の練習をこなすことはできないので、別メニューで練習させてほしい」
と要望し、顧問もこれを約束していました。

 しかし顧問教諭は約束を守らず、09年7月29日には受身すら十分にマスター
できていない康嗣くんに、50分以上にもわたる複数の上級生部員および顧問自身を
相手にした乱取りを強要し、康嗣くんは投げ続けられました。
 これが原因で急性硬膜下血腫を発症し、同年8月24日に死亡しました。
 第三者調査委は、「この練習内容は大学生でも過酷なもの」と認定しています。

 弘美さんは学生らに
「皆さんは身体能力が高いが、スポーツが苦手な人もいる。得意な人でも体調が
悪い日もある」
とし、
「部活動の指導者になったら、『子どもたちは死ぬこともあるのだ』ということを
肝に銘じて、命を預かる覚悟をもって指導に当たってほしい」
と要望しました。


(この項、つづく)
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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