2016年11月7日18時00分から20時30分まで、日本体育大学
世田谷キャンパス記念講堂で
「第1回 学校・部活動における重大事件・事故から学ぶ講習会」が開催され、
学生・教職員など約300人が出席しました。
同日は住友剛・京都精華大教授の基調講演に続き、兵庫県川西市立川西中
ラグビー部の練習中に長男・健斗くん(当時13歳)を亡くした宮脇勝哉さん
(「全国学校事故・事件を語る会」代表世話人)と、大分県立竹田高剣道部の
練習中に長男・剣太くん(当時17歳)を亡くした工藤奈美さんが自らの体験を
語りました。
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宮脇健斗くん、工藤剣太くん。
二人は熱中症による多臓器不全で、未来を奪われました。
いずれの事案も指導者が熱中症に関する正しい知識を持ち、適切な指導を行い、
意識障害などきわめて重大な異状を発見したら、ただちに119番通報して
緊急搬送する、という鉄則を身につけていれば、亡くなることはありませんでした。
これらは顧問教諭が部活動という「小さな王国」の絶対権力者として君臨し、
自らの指導法を反省することなく、自身の経験にのみ依拠して医学的な知識を
学ぼうとしないまま、傲慢な思い込みによって誤った指導を行った結果です。
工藤奈美さんは
「将来教員になり、部活動の指導者になろうとしている学生の皆さんにお願いがある。
どうか愛情をもって生徒たちに接してほしい。そして小さな異状を発見したら
速やかに緊急搬送することを徹底してほしい。
これは生徒を守ることであると同時に、教員自身と学校を守ることでもある」
と訴えました。
講習会に参加していた谷釜了正・日体大学長は、わたしの取材に応じ、
「身につまされるお話を伺った。熱中症について、教育現場ではいまだに
こんなことが行われているのか、と信じられない思いだ。
本学でも学生に指導しているが、他人事としてとらえていたら講義を聞いていても
意味がない。彼らが自分事としてとらえる契機になったと思う。
きわめて有意義なものであるし、来年度以降も引き続き講習会を実施していきたい」
と述べました。
第2回は12月12日、第3回は17年1月30日に、いずれも18時00分から
日体大世田谷キャンパスで開催されます。
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一般の方も参加できます。
お問い合わせ・お申し込みは、南部さおり・同大准教授まで。
〒227-0033 横浜市青葉区鴨志田町1221-1
日本体育大学体育学部社会体育学科
TEL&FAX 045-479-7115
e-mail: nambu3@nittai.ac.jp
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