兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

第6回「学校事故対応に関する調査研究」有識者会議(その2)

[ 2016/03/06 08:03 ]
 文科省が示した指針案には、学校管理下で発生した事故・事件で被害に遭った
児童生徒と家族に対する支援のあり方も示しています。
 これには「全国学校事故・事件を語る会」(代表世話人:内海千春氏・宮脇勝哉氏)
が提案した「コーディネーターによる事故対応支援」も含まれています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201511-2.html

 指針案は
「コーディネーターは、事故対応の知見を有する都道府県又は市区町村の職員が
想定される。また、地域の実情によっては、学校の設置者が事故対応に精通した
学識経験者(大学教授・元教員その他これらに準ずる者)にコーディネーター役を
委嘱する等も考えられる」
としています。

 これについて大阪教育大附属池田小事件の被害者遺族である酒井智恵委員は、
遺族会を結成して弁護士らとともに学校設置者である大教大や国との折衝に
臨んだ経験を踏まえ、
「遺族にとっての支援とは、信頼している人から信頼できる人を紹介してもらうこと」
としたうえで、
「コーディネーターを個人が務めるのは無理がある。医師・弁護士・ソーシャル
ワーカー・臨床心理士など専門職から構成されるチームで対応すべきだ」
と指摘しました。

 「語る会」の宮脇氏は
「わたしたちが要望したのは文科省内部または外郭組織としてのコーディネーター・
システムの構築だ。まずは文科省自体が見本を示し、都道府県はそれに倣う
というように考えていたし、酒井委員と同様にコーディネーターは個人ではなく、
教育・心理・法・被害者支援・ソーシャルワーク・子どもの権利などの知恵を
集められるチームを想定している」
とし、
「既存の教育制度では『現場対応はできない』からこそ、文科省自身が新たな制度
設計をすることに期待を寄せている。法律の制定や大幅な改正には時間もかかる
ので、行政施策の新設や変更によって早急に被害者救済に取り組むべきだ」
と述べました。

 同会の内海氏は
「指針案は、調査研究を目的にした『子供の自殺が起きた時の背景調査の指針』
を学校事故に置き換えたものにすぎず、実際の事故現場で起こる諸問題に対する
具体的指針が示されていない。それゆえ、コーディネーターが派遣されたとしても、
コーディネーターはどのように対応すればよいのかわからず、事故現場で効果的な
活動をすることは、極めて困難であろう。
 わたしがコーディネーターの必要性を提案したのは、文科省がコーディネーターを
派遣することで、学校事故の現場でどのような問題が発生しているかを直接知る
ことができ、これを基に新しい制度を作ることができる、と考えたからだ。
 指針案を読む限り、コーディネーターを導入することで『被害者団体からの要望を
聞き入れた』との体裁をとっているだけで、実際の事故現場で起こる諸問題に
対する具体的指針が必要であるという、要望書の基本理念を無視している」
と批判し、
「ひとつ間違えば『事故対応の知見を有する』自治体職員や、責任回避を至上命題
とする学校設置者の意向を受けた学識経験者をコーディネーターとすることで、
より巧妙に事実を隠蔽し、事態の沈静化を図ろうとする動きを助長するのではないか、
と危惧している」
とコメントしています。


(この項、つづく)
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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