兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

第4回「学校事故対応に関する調査研究」有識者会議(その3)

[ 2015/11/14 15:33 ]
 倉田さんは事故発生当日、同高の校長(当時)が
「学校で起こったことは、すべて学校の責任」
として謝罪したことを明らかにし、
「道義的責任と法的責任は異なる。謝罪は学校と被害者双方にとってプラスになる。
 校長の真摯な対応によって被害者との関係悪化が防げた。これがその後の
原因究明と、再発防止策の速やかな策定と実行につながった」
と述べました。
 原因究明についても
「犯人さがしが目的ではない。事実を知りたい」
との保護者の要望に応えるかたちで部員らへの事情聴取が行われ、迅速な
状況把握ができた、と評価しました。

 向陽高は1年生だった総嗣くんが亡くなったあとも「倉田くんはすべてほかの生徒と
同じように扱う」という校長の方針が全教職員に徹底され、これは校長らが異動になった
あとも後任者に引き継がれ、クラス名簿に総嗣くんの名前を記載し、卒業アルバムに
写真を掲載し、卒業証書も授与しました。
 倉田さんは
「学校が『卒業するまで本校の生徒である』という考えに徹し、子どもの居場所を残した
ことで、遺族が心のよりどころを持って暮らせた」
と述べています。

 名古屋市が事故の原因究明と再発防止を目的として設置した「柔道安全指導検討
委員会」(委員長:二村雄次・愛知県がんセンター名誉総長=当時)についても
「開催前に委員の氏名が公開され、全4回の委員会もすべて傍聴できた。報告書を
公表する前に家族が内容を確認するなど、透明性が高いものだった」
と、評価しています。
 名古屋市はホームページで報告書を公開しています。
http://www.city.nagoya.jp/kyoiku/cmsfiles/contents/0000052/52831/houkokusyo.pdf

 倉田さんは、すべての学校長に対して
「預かった子どもは預かったときのままで帰さねばならない、と意識してほしい」
と訴え、不幸にして事故が発生したときには
「なにも隠さない、すべて誠実に対応すると徹底してほしい」
と要望しました。
 そのうえで
「自分の経験を話すと『そんな学校もあるんだ』と驚かれる。全国すべての学校で
同じような対応がされるよう望んでいる」
と述べました。

 名古屋市教委の小川氏は、向陽高の事後対応について
「うまくいったというより、これが普通のことだと思っている。校長がまず謝罪し、言い訳を
しないこと。最初にボタンをかけちがうと、保護者との信頼関係を修復することは
きわめて難しい」
と述べました。

 同高の対応については、南部さおり・横浜市立大医学部助教がまとめた
『部活動の安全指導-先生方に心がけて頂きたいこと-』
http://judojiko.net/news/1689.html
および『体育科教育』(大修館書店)15年6月号の
「事故が起きてしまったときに学校がすべきこと-名古屋市立向陽高校の事例に学ぶ」
(南部さおり)を、ご参照ください。
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Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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