兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

第3回口頭弁論

[ 2010/11/12 11:22 ]
 11月10日午前10時から神戸地裁204号法廷で行われました。
 今回も開廷前に42席の傍聴席がすべて埋まり、報告集会でも
約1時間半にわたって、大変熱心な質疑応答が交わされました。
 たくさんの方々のあたたかいご支援に、敬意を表します。

 被告である兵庫県は第二準備書面を提出し、
「顧問教諭からどのような練習内容を示されたとしても、それが適切な
ものであるか否かは、もう高校生なのだから自分たちで判断すべきだ」
と主張しています。
 一方、練習内容にも言及し、
「体調を崩すようなものではなかった」
との認識を示しています。
 これらは矛盾するものです。
 なぜなら、練習内容が適切であったとするならば、心肺一時停止による
低酸素脳症というような、きわめて重大な事故が発生するわけがありません。
 そもそも練習内容について、第三者機関に調査・検証を委ねたことはなく、
自分たちの都合のいいように持論を展開しているに過ぎません。

 そして「もう高校生」というのも、訴訟に際して教育委員会が引用する
責任回避のための常套句です。
 あらためて指摘するまでもありませんが、生徒たちは未成年です。
 「まだ高校生」という認識のもと、彼らの安全に配慮する必要があります。
 だからこそ文部科学省は「学校には安全配慮義務がある。これが大前提である」
との指針を明確に示しているのです。
 すでに成人と同様の判断力が身についている、というのであれば、顧問教諭が
わざわざ練習メニューを作成する必要などありません。
 主将以下、生徒たちの自主性に100%任せていればいいだけのことです。
 しかし現実には、オリンピック出場選手にも、プロスポーツ選手にもコーチは
ついています。
 ことほどさように、龍野高校と兵庫県はコーチングの重要性をきわめて
矮小化しようとしています。
 ぼくは、これはとても危険なことだと考えます。

 龍野高校が作成した「平成19年度学校保健のしおり」には
「3.休日・クラブ活動中の校内救急体制…事故発生時には部顧問や学校内の教諭に
至急連絡し、顧問が校長、教頭や担任、保健部長、医療機関、家庭等に連絡する」
とあります。
 しかしこれは「連絡」に関する手順を定めているにすぎません。
 最も肝心なことは「事故を発生させない」ことですが、そのための具体的な対策は
一切記載されていません。
 そして残念なことに事故が発生したとしても、影響を最小限に食い止めるための方策、
たとえば
・生徒全員に心臓マッサージや人工呼吸など救急救命講習の受講を義務づける
・体調不良を訴えた場合には直ちに救急車の出動を要請するよう徹底する
といった、具体的な手順に関する記述もありません。
 もちろん「学校の敷地外での練習にもかかわらず、顧問教諭が立ち会っていない場合」
に、生徒たちがどのように対応すべきなのかは、まったく明らかになっていません。
 しかも「まだ高校生」なのですから、生徒たちに迅速かつ正確な判断を求めるというのは、
あまりにも酷な話です。

 ご両親は10日の報告集会で、
「本来、安全でなければならない学校で、重大な事故が発生したときには、その事実に
真摯に向き合い、原因を究明し、改善策を講じなければ、不幸な事故は何度も何度も
繰り返されます。しかしながら龍野高校には、改善意識も自浄作用もありません。
あるのは隠蔽と保身のみです。
意識不明の状態に陥っている生徒や、その家族を蔑ろにしてまで、守らなければ
いけないものとは、一体なんなのでしょうか?
龍野高校が、生徒たちにとって安心安全な学び舎となることを願っています」
と、あらためて切なる思いを訴えられました。
 学校関係者は、その心情に敬意を払い、真摯に反省し、謝罪し、実効性のある
再発防止策を作成して、その運用の徹底を図るべきです。
 それが、せめてもの誠意ではありませんか?
 皆さんは、どうお考えでしょうか?

 第4回口頭弁論は1月18日火曜日13時15分@神戸地裁204号法廷です。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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