兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

熱中症死亡事故、高松高裁が原告逆転勝訴判決を言い渡す

[ 2015/06/03 18:33 ]

 2015年5月30日付毎日新聞は

 徳島県阿波市の県立阿波西高校で2011年、硬式野球部員の2年生の
男子生徒(当時17歳)が練習中に熱中症で倒れて死亡したのは監督が
注意義務を怠ったためとして、生徒の両親が徳島県に約5500万円の
損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が29日、高松高裁であった。
 吉田肇裁判長は両親の請求を退けた1審・徳島地裁判決を変更し、
「生徒の異常に気付き、即座に練習を中止させるべきだった」として県に
慰謝料など約4500万円の支払いを命じた。
 吉田裁判長は「熱けいれんを起こして走り方に異常があったのに、
100メートルダッシュを中止させなかった」と指摘。「予見は困難だった」
とする県側の主張を退け、監督の過失と生徒死亡の因果関係を認めた。
 判決によると、男子生徒は11年6月、100メートルダッシュを約40回
繰り返し、熱けいれんで足をつって練習を中断。再開後に倒れ、約1カ月後に
熱中症による多臓器不全で死亡した。

と伝えました。

 これに対して15年6月2日付毎日新聞は

 11年に徳島県立阿波西高校の硬式野球部員の男子生徒(当時17歳)
が練習中に熱中症で倒れて死亡し、両親が県に損害賠償を求めた訴訟で、
県は約4500万円の支払いを命じた2審・高松高裁判決を不服として
最高裁に上告する方針を1日、明らかにした。
 飯泉嘉門知事は定例記者会見で「部活動での事故で学校が生徒にどう
対応するかは、徳島だけでなく全国的な課題。最高裁の判断を仰ぎたい」
と述べた。
 高裁判決は先月29日。徳島地裁判決は両親の請求を退けていた。

と報じています。

 阿波西高の野球部監督がやったことは1999年7月、兵庫県川西市立
川西中ラグビー部の顧問教諭(当時)が、1年生部員だった宮脇健斗くんが
熱中症を発症してふらふらになっていたにもかかわらず、「演技は通用せん!」
と練習を強要し、宮脇くんが倒れたあとも放置したままで救急搬送が遅れた
ために多臓器不全で亡くなったことと軌を一にするものです。
 99年7月の事故が、教訓としてまったく活かされていないことに強い憤りを
覚えます。

 そして兵庫県と同様に、徳島県も控訴審での逆転敗訴判決を不服として
上告する方針を明らかにしました。
 飯泉嘉門・徳島県知事に申しあげます。
 「部活動での事故で学校が生徒にどう対応」すべきかといえば、被害者と
家族に対して誠意を示すことです。
 具体的には、事故が起こるに至った機序について精緻に調査し、原因を
解明したうえで実効性ある再発防止策を策定し、その運用の徹底を図り
二度と同様の事故を発生させないよう全力を尽くすことです。
 これは自明の理であり、賢明な知事が最高裁の判断を仰がねばならない
ようなことではありません。

 兵庫県も徳島県も、被害者と家族のことを思えば、いたずらに裁判を
長期化させることに意義を見出すことは困難で、したがって上告に大義が
あるとは到底思えません。
 福岡県と大津市の英断に学ぶべきです。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201503-3.html
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Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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