兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

兵庫県、大阪高裁判決を不服として上告へ(その3)

[ 2015/02/05 05:58 ]
 井戸敏三・兵庫県知事は15年2月3日の記者会見で、
「大阪高裁判決は法令違反」として最高裁に上告する見通しを示しました。

 既報のとおり大阪高裁判決は、
「事故発生に至る経緯、事故原因の検証をした上で(調査義務)、重篤な状態に
陥った生徒の両親に対し、上記調査・検証の結果、今後の再発防止策等について
十分な説明をする義務(報告義務)を負っている。
 また、学校長は、調査報告義務を履行する際には、被害生徒やその両親等の
名誉を傷つけたりすることは許されず、誠意を持って対応すべき義務(誠実対応
義務)を負う」
と明確に認めています。

 これが法令違反だというなら、兵庫県は最高裁に対して
「不幸にして学校管理下で事故が発生したとしても、校長は調査する義務も、
保護者に対して説明する義務も負わない。被害に遭った生徒や保護者の名誉を
傷つけてもかまわないし、誠意をもって対応する必要などない」
と認めるよう、求めることになります。

 すなわち最高裁に対して、基本的人権を否定するよう求めることに
ほかなりません。

 そもそもリサさんが倒れたのは、龍野高女子テニス部顧問だった
三木教郎教諭(現・姫路南高教諭)が
「熱中症を予防するための措置を講ずる義務があったが、これを怠り
過剰な負荷をかけた練習を強要した」ためです。
 兵庫県は、この事実を理解できていない、としか思えません 。

 リサさんは事故発生後、約4カ月にわたって集中治療室(ICU)に収容され、
医師団の懸命の治療によってようやく一命を取り留めました。
 生存権さえ奪われかねなかった状況が、4カ月にもわたって続いていた
ということです。
 そのうえリサさんと保護者は、石原元秀氏が根も葉もない風説を流布した結果、
周囲からいわれのない中傷を受け、著しく名誉を毀損されました。

 このようにリサさんと保護者は長期にわたって人権を侵害され続けました。
 これらはすべて、石原元秀氏に起因するものです。

 兵庫県が上告するということは、
「石原氏の言動は、兵庫県が設置している学校の責任者として正当なものであり、
なんら問題はない」
と、最高裁に認めるよう求めるということです。

 石原元秀氏は事故を未然に防止するための策を講じず、調査報告義務を懈怠し、
誠実対応義務を無視し、公の場で繰り返し虚言を弄しました。
 その罪は極めて重大だ、と言わざるを得ません。
 そして石原氏の言動を追認し、擁護してきた兵庫県も、同様に責めを負わねば
ならないことは論を俟ちません。

 井戸知事は15年2月3日の記者会見で、「賠償金が高額だ」とも発言しました。

 兵庫県立高の管理下で事故が発生し、被害に遭った生徒が今後も困難な状況で
生きていくのです。
 兵庫県は事故の調査も検証もしていません。
 にもかかわらず「賠償金が高額」などとは、 県民の身体生命の安全を守ることを
責務とする知事の発言とは信じがたく、疑問を感じます。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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