兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

保護者の知る権利について(その52)

[ 2014/12/11 14:14 ]
 読売オンラインは2014年12月9日付で

 「娘はなぜ命を落としたのか。詳しい状況を知りたい」。
 宇都宮市内の認可外保育施設で今年7月、長女の山口愛美利(えみり)ちゃん
(当時9か月)を亡くした父親は訴える。(中略)
 両親は施設側から話を聞いたが、説明が不十分と感じたため、施設を指導
監督する宇都宮市に尋ねた。
 しかし、「市からは、具体的な内容は教えてもらえなかった」と父親は話す。
 両親は現在、市の情報公開制度で施設に関する資料などを入手して、施設や
事故状況を調べている。
 「子を失って精神的につらい中で、遺族自らが探らなければ情報が得られない
のはおかしい」と憤る。(中略)
 政府は、15年4月実施予定の「子ども・子育て支援新制度」で、自治体が認可
した保育施設に対し、事故の発生や再発防止措置、事故発生時の市町村への
連絡などを初めて義務づけた。(中略)
 事故の報告のあり方を巡り、保育施設などで子どもを亡くした保護者らの団体
「赤ちゃんの急死を考える会」の藤井真希さんは、「保護者にきちんと事故の
状況を伝える仕組みになっていない」と指摘する。
 これまでの報告書は施設任せなのが実情で、子どもの月齢が間違っていたり、
保護者が施設から聞いた内容と異なる事実が書かれていたりしたこともあった。
 「報告内容が保護者への説明と違っていても、そのままになっている。これでは
正しく事故が報告されず、事故の再発防止につながらない」と、藤井さんは話す。
(後略)

という記事を掲載しました。
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/childcare/cnews/20141202-OYT8T50100.html

 内閣府の「教育・保育施設等における重大事故の再発防止策に関する検討会」は
14年11月28日付で、中間とりまとめを発表しました。
 このなかで、死亡や治療期間が30日以上などの重大な事故が発生した場合は
事故発生の状況や発生後の対応、要因分析などについて国に報告することとし、
報告内容をホームページで公表し、データベース化することなどを盛り込んでいます。

 これが実現すれば、内田良・名古屋大大学院准教授が指摘している「ファクトと
エビデンスの集約と分析」を具体化するものと評価できます。
 しかし問題は藤井さんが指摘しているとおり、「正確な情報が伝わらない」、
すなわち「ファクトが集約できないおそれがある」ということです。

 これは14年12月10日付毎日新聞「記者の目」で、桐野耕一記者が

 医療死亡事故の原因究明と再発防止を目指し、来年10月にスタートする
「医療事故調査制度」をどう運用するか議論している厚生労働省の検討会で、
一部の医療団体の委員らが「単純ミスは調査対象にする必要がない」
「調査報告書に再発防止策を記載しない」などと主張している。
 制度を骨抜きにするような主張で、弁護士や遺族だけでなく、他の医療団体の
委員からも反論が出ている。ミスの発覚を恐れて調査の範囲を狭くするような
事態になれば、国民の医療不信はさらに広がる。患者や遺族、市民の目線を
重視した議論をしてほしい。

と訴えていることと軌を一にするものです。

 桐野記者は

 真実を知るために、やむを得ず民事訴訟を起こした遺族は、二度と不幸な
事故が繰り返されないことを願っている。

とも書いていますが、これはリサさんの保護者にも藤井さんにも共通するものです。

 07年度龍野高校長だった石原元秀氏(現・岡山白陵中高校長、兵庫県上郡町
教育委員)が、学校管理下で行われる部活動の練習中に発生した事故にも
かかわらず、
「調査はしていない。原因がわかったところで再発防止になるわけではない」
「原因がわからないのに謝罪すれば、学校に責任があったということになる。
 そうなると道義的責任が法的責任にすり替えられ、保護者から金銭的な要求が
あると予想した」
という、極めて独善的な主張を展開していることには恐怖感を覚えます。

 石原氏は生徒のいのちを軽視し、保護者の人権を侵害し名誉を毀損していますが、
これによってなにを得ようというのでしょう?
 このような石原氏の言動を擁護している兵庫県の姿勢にも大いに疑問があり、
到底看過できるものではありません。
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昨年末にこんな悲しい事件があったことを知りました。
いっきにこのブログを読ませてもらい学校の対応、県の対応に本当に驚き、どうか下るべき判決をと陰ながら祈っていました。
本日、県の過失が認められる判決が出たことを知りコメントさせてもらいます。
テニス部の顧問の教師は私が在学中にもおられ、友人にテニス部生もいました。マラソンの練習中に亡くなった子のことも、在学中に起こったことでした。そして、わたしも部活で学校外にあるたつの市の施設を放課後使用し、この事故が起こったテニスコートの横をよく通っていました。
他人事とは思えない事故、もし自分だったら、もし自分の同級生だったら、、全く知らずに数年過ごしていたこと卒業生として申し訳なくなりました。
判決を県が受け入れることを祈ってます。
そして、リサさんとご両親に少しでも安心して過ごせる日が訪れることを願っています。
[ 2015/01/22 18:30 ] [ 編集 ]
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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