兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

保護者の知る権利について(その49-2)

[ 2014/10/27 16:00 ]
 兵庫県は大阪高裁に提出した準備書面で、
「部活動は生徒の自主的活動であり、教師は立会義務(原文ママ)を負うものではない。
部活動について一定の指揮関係のもとで一定時間拘束しているという事実は存在しない」
と主張しています。

 ではなぜ龍野高は各部に顧問教諭を配置し、各教諭に手当を支給しているのでしょう?
 文部科学白書が「運動部活動は学校教育活動の一環」と明記していることに準拠して
いるからではないでしょうか?

 龍野高はすべての保護者から「クラブ活動後援会費」を徴収しています。
 部活動という「自主的活動」に参加していない生徒の保護者からも「後援会費」を徴収
していますが、なぜ保護者が「後援会費」を負担しているかといえば、保護者にも
「部活動は学校教育活動の一環」との共通認識があり、これに同意しているからです。
 そして「クラブ活動後援会費」を徴収しているということは、同高は「部活動を後援する」
という方針を明確に打ち出していると判断するよりほかありません。

 また兵庫県がいうように教師が立ち会い義務を負わないのであれば、なぜ顧問だった
三木教郎教諭(現・姫路南高教諭)は神戸地裁に提出した陳述書で
「私は特別な用事がない限り、練習には最初から最後まで立ち会うようにしていました」
と釈明したのでしょう?
 三木教諭は事故発生当日、姫路市内の高校で開催された兵庫県高等学校体育連盟
西播磨支部テニス部委員会に出席するため、練習開始30分後に現場を離れましたが、
12年12月7日に神戸地裁で行われた証人尋問で、女子テニス部副顧問や隣のコートで
練習する男子テニス部の顧問らに、同日の練習に立ち会うよう
「頼みにくかったし、事実頼まなかった」
ことを認めたうえで、事故発生後は
「自分が不在のときは、常にほかの教諭に立ち会うよう依頼した」
と明言したことと矛盾します。
 三木教諭は「教師には立ち会い義務があると明確に認識していた」と考えるのが妥当です。

 また三木教諭は毎日昼休み、職員室に主将を呼びつけて練習態度や心構えについて
執拗に述べたうえで、当日の練習内容について詳細に記載したメモを手渡し、
「一定時間拘束する」ことを前提として練習を強要していました。
 にもかかわらず、あたかも教師は部活動に関与していないかのように
「部活動は生徒の自主的活動」と突き放す兵庫県の主張は、あまりにもデタラメです。

 そもそも校舎建て替え工事中で校内のコートが使用できないという理由で、テニス部に
校外のコートで練習するよう指示したのは石原元秀校長(当時、現・岡山白陵中高校長、
兵庫県上郡町教育委員)であり、「一定の指揮関係」があったからこそ部員たちは、
石原氏と三木教諭の指示に従ったのです。

 石原校長は、事故後リサさんの保護者に対して
「主将だったリサさんが練習メニューを考え、自ら倒れたのだ。学校に一切の瑕疵はない」
と言い切っていました。
 三木教諭の毎日の呼び出しや練習強要が明らかになったのは、保護者が懸命に
生徒たちから事情を聞いたことによるものです。
 保護者に対して虚偽の内容を伝え、事実を隠蔽し責任をリサさん自身に転嫁しようとした
石原元秀氏の対応は不誠実極まりなく、生徒と保護者の学校に対する信頼を裏切り、
保護者の知る権利を侵害する、極めて悪質なものと言わざるを得ません。

 兵庫県の主張は合理性を欠くもので、論外です。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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