兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

保護者の知る権利について(その50)

[ 2014/09/18 08:19 ]
 2014年9月17日付朝日新聞東京本社版は

 学校での事故などで子どもを亡くした親や専門家らでつくる「子ども安全学会」の
初めての大会が7日、東京都内であった。再発防止策を考えようと中心になって
立ち上げたのは東京都小金井市の吉川豊さん、優子さん夫婦。
 2年前に長男慎之介君(当時5)を水の事故で亡くした。7日は慎之介君の誕生日、
小学2年生になっているはずだった。
 「出張に行ってきます」。12年7月、父親の口ぶりをまねた慎之介君は、通っていた
私立幼稚園の約30人の園児らと初めての「お泊まり保育」に出かけた。ひょうきんで
元気な男の子。ピアノを習い始めたばかりだった。
 川遊び中に水かさが増し、慎之介君はほかの園児らと一緒に流された。
約150メートル下流で見つかったが、助からなかった。園側は子どもに浮輪や
ライフジャケットを着けさせていなかった。
 「現場の危機管理意識が薄い中で問題が深刻化している」。吉川さん夫婦の憤りは
消えない。だが一方で、「慎之介のような事故を繰り返さず、予防につなげたい」と願う。
(中略)
 文科省は事件や事故が起きた際の学校の対応についても指針を作成する方針で、
5月に有識者会議を立ち上げて議論している。01年の大阪教育大付属池田小学校
(大阪府池田市)での殺傷事件の遺族も参加し、学校がどのような事後対応をして
きたか調査している。

と報じています。

 14年9月8日、岩手県花巻市の保育園で川下り中、手作りのいかだが転覆し
5歳の男児が亡くなるという事故が起きました。
 この保育園も子どもたちにライフジャケットを着けさせていませんでした。
 吉川優子さんは
「慎之介が加茂川で溺死したのは2年前です。この間、繰り返されないように、
その思いを持って事件と向き合い声をあげ続けていますが情報が全く共有されない、
活かされない現実を、再び、突き付けられました。防げた事故、守れた命です」
と、その悲痛な胸のうちを語っています。
http://eclairer.org/category/document/#post-1886

 小佐井良太・愛媛大准教授は
「組織の体面を優先し、事態の沈静化を最優先とする教育組織の閉鎖性が、
子どもの安全に対する誠実さを欠くことにつながっている」
と指摘していますが、「組織の体面を優先し、事態の沈静化を図ってきた」のは
龍野高と兵庫県もまったく同じです。
 リサさんの事故について調査せず、「原因を究明し、二度と同様の事故が起きない
ようにしてほしい」という両親の願いにも耳を貸さず、「なかったことにしてしまおう」
という不誠実きわまりない態度は、到底看過できるものではありません。
 文科省の有識者会議では、龍野高と兵庫県の事後対応について精緻に検証
してほしい、と切に願うところです。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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