兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

裁判について(その4)

[ 2010/07/07 08:40 ]
 7月3日付朝日新聞「耕論」に、検察審査会について
3人の方の意見が掲載されています。
 このなかで、「明石歩道橋犠牲者の会」の下村誠治会長が、
「民事裁判では賠償責任が主な論点となり、十分な真相解明
はできない。亡くなった子どもの命、家族の命に対して
『はい、何円でした』で終わってしまうのが実情です」
と、訴えています。
 そのうえで
「遺族に本当のことを教えてくれるのであれば、民事裁判でも
刑事裁判でも事故調査報告書でも何でも良いんです。ただ、
民事裁判では原告となる遺族が証拠を集めなければならず、
限界がありました」
と、遺族には本当のことが伝わっていないという現状と、
わが国司法制度が抱える根源的な問題点について指摘しています。
 だからこそ、下村氏はじめ「犠牲者の会」の皆さんは、
神戸地検の不起訴処分に対して、検察審査会に審査を
申し立てたのです。
「刑事事件になれば、民事裁判では出て来なかった証言が
出てくる可能性がある」し、その結果
「原因や責任を明らかにし、当事者の口から語ってもらう
ことを期待しています」
と、コメントしています。
 そして、その理由はというと
「遺族は処罰だけを求めているのではありません。原因や
責任を明らかにして、再発防止につなげてほしいと思って
いる」からです。

 これは、リサさんのご両親をはじめ、学校関連の
事故・事件で被害にあわれた多くのご家族がおっしゃって
いることと、まったく同じです。
 学校管理下で発生した事故や事件について、家族は
なにがあったのか?を知るすべはないのです。
 だからこそ「本当のことを教えてほしい」と、心から
願っています。
 ところが学校も教委も、誠実に向き合おうとせず、
「百年河清を待て」といわんばかりの対応に終始しています。

 いみじくも『踊る大捜査線THE MOVIE3』には
法務・警察首脳会議のシーンで
「ここには正義はない。あるのは、それぞれの立場を守る
ための都合だ」
という台詞がありましたが、龍野高校をはじめとする学校や
教委の対応は、まさにそのとおりです。
 これでは被害にあった生徒たちとご家族に対して、あまりにも
残酷で、無責任極まりないと指摘せざるを得ません。
 7月6日付朝日新聞オピニオン欄で、小熊英二・慶応大学教授が
「情報開示や説明のない政治は『国民は黙って従え』という
権威主義につながる」と指摘しています。
 そして権威主義とは、すなわち国民の権利や利益を蹂躙するもの
であり、民主主義とは相容れないものです。
 皆さんのご理解とご支援を、心よりお願いいたします。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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