兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

第三者機関のあり方について(その15)

[ 2013/11/02 11:38 ]
 2013年10月10日付毎日新聞長崎版は、いじめ防止対策推進法の
施行に関連して、安達和美・子どもの権利を守る長崎の会代表への
インタビューを掲載しています。
 長崎市は学校事故・事件が発生した際、調査・検証を行う第三者委員会を
設置することを条例に盛り込む方針を明らかにしています。
 これについて安達さんは
「子どもの権利条約の理念を基本とすべきだ」
とし、具体的な措置として
「兵庫県川西市の『子どもの人権オンブズパーソン条例』を参考にすべきだ」
と述べています。

 川西市の「子どもの人権オンブズパーソン」は、いじめや指導死、スポーツ
事故などによる人権侵害事案が発生した場合、これを救済することを目的
とする市長直属の第三者機関です。
 市民からの申し立てに対して調査・勧告する権限を持ち、教育委員会や
学校などにはオンブズパーソンへの協力を義務付けています。
 安達さんは
「この制度を導入することによって、『学校が調査に協力しない』という
ことが防げる」ことをメリットとして挙げています。

 事実、兵庫県立高校2年の男子生徒(当時)が12年9月、いじめを苦に
自殺した事件について、川西市「子どもの人権オンブズパーソン」は
保護者からの申し立てに基づき調査を行いました。
 そして13年3月28日付で、いじめ行為が直接自殺に結びついたとまで
判断できないとしながらも、
「一方的ないじめを受け続けた状況や、学校での人間関係が自殺の原因と
なった可能性は極めて高い」と結論づける調査報告書をまとめています。
(13年3月29日付朝日新聞兵庫版)
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201304-9.html

 04年3月、長崎市立中2年だった安達さんの次男・雄大くんは、教師の
不適切な指導によって校舎から飛び降り自殺しました。
 安達さんは
「自分自身の経験を通じ、学校や教育委員会は、何か起こった時に子どもや
保護者の側に立って調査するのではなく、隠蔽し責任逃れをするものだと
感じている。
 これは長崎だけではなく全国どこででも起きていることで、何十年も同じ
ことが繰り返されている」
とし、学校が作成した事故報告書についても
「調査は不十分で、事実が報告されていなかった。自殺ではなく『事故死』、
原因も『不明』とされていた。
 学校や市教委は『指導で死んだりするはずがない』の一点張りだった」
と強い憤りを示しています。

 あらためていうまでもありませんが07年5月24日、龍野高女子テニス部の
練習中に事故が発生した際、石原元秀校長(当時、現・岡山白陵中高校長、
兵庫県上郡町教育委員)がとった対応と酷似しています。
 石原氏と龍野高、そして兵庫県は事故を未然に防止するための具体的な策を
講じず、事故について調査もしないまま今日に至っています。
 すなわち学校管理下で重大な事故を発生させたという事実に向き合わず、
反省もしていません。
 これはリサさんと保護者に対してのみならず、現在の龍野高生、そして
未来の龍野高生に対しても、きわめて不誠実な態度に終始していると
言わざるを得ません。
 井戸敏三・兵庫県知事には公正性・中立性・透明性を担保した第三者調査委
を設置し、事故の全容を解明し再発防止策を策定するよう強く要望します。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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