兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

スポーツと暴力、遺族が告発

[ 2013/10/30 07:50 ]
 2013年10月26日付朝日新聞「私の視点」に、
「スポーツと暴力 生徒は何も言えない」と題する一文が掲載
されています。
 筆者は、大分県立竹田高校剣道部の練習中に顧問教諭(当時)の
不適切な指導によって亡くなった工藤剣太くんの弟、風音(かざと)くん。
 以下に、その全文を引用します。


 僕は、兄貴の剣太を熱中症で失いました。
 2009年8月22日のことです。17歳だった兄貴は
大分県立竹田高剣道部の主将でした。顧問は日常的に暴力を振るい、
部員は機嫌を取る雰囲気でした。一つ下の部員だった僕は、
痛めつけられるのを見ているだけでした。
 前日に布石がありました。顧問は「足が動かなくなるまで練習しろ」
と命じました。兄貴が練習が終わったことを別の場所にいた顧問に
報告に行くと、
「歩いてきたということは足が動くということやないか。明日、覚えてろよ」
と言われたそうです。
 22日の練習は午前9時に始まりました。給水は10時ごろにコップ2杯
程度だけでした。ふらつく兄貴はみんなの倍くらいの練習をさせられ、
「気迫がない」などと面を持ち上げて殴られました。面をつけ直そうとすると、
「そうやって休憩するんか」と壁にぶち当たるほど突き飛ばされました。
 練習は兄貴だけが終えさせてもらえませんでした。
 ふらつき、ひざまずいても続き、兄貴は「もう無理です」と言いました。
 小学校から剣道を一緒にやってきて、そんなことを言うのは初めてでした。
 それでも何度も立ち上がり、打ち込んで倒れました。「目標は何だ?」と
言う顧問に、兄貴は「大分県制覇です。俺、キャプテンやけん、頑張るけん」
と言って、打って出て、倒れました。
 兄貴は竹刀を落としたことに気づかず、座った格好で両ももをたたいて
いました。竹刀を振っていたつもりだったのでしょう。
 この時、重度の熱中症だったことが、今年3月の大分地裁の判決で
認められています。
 そして面を外し、うろうろ歩き、壁にぶつかり、「アーッ」と叫びながら
仰向きに倒れました。顧問は「演技するな」と馬乗りになり、10発程度、
往復ビンタをしました。目を見開き、反応しない兄貴に「救急車を呼ぶか?」
と聞いていました。
 救急車が来たのは午後0時25分です。その夜、亡くなりました。
 大分地裁は顧問やその場にいた副顧問、県などの過失を認めましたが、
両親は控訴しています。顧問、副顧問については、国家賠償法の
「公務員個人は不法行為責任を負わない」とする規定が適用され、
損害賠償責任が認められなかったからです。
 部活動で部員が死ぬのはおかしいことです。
 指導者による暴力の報道もいまだに絶えません。僕は、顧問を止められ
なかった自分を何度も責めました。
 行き過ぎた練習でも、生徒は何も言えない場合があるのです。
 スポーツの指導者の皆さん、どうかそのことを分かってほしいです。
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Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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