兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

第三者機関のあり方について(その11)

[ 2013/10/08 07:03 ]
 2013年10月7日付読売新聞社説は、いじめ防止対策推進法に言及
しています。
 このなかで

 新法が、教育委員会や学校に、事実関係の調査と被害生徒の保護者への
説明を義務づけた点は重要である。
 教委や学校が責任を追及されるのを恐れるあまり、調査に消極的な姿勢を
とり、遺族に精神的な苦痛を与えた例は多い。今後、こうした不誠実な対応は
許されなくなるということを、教育関係者は肝に銘じてもらいたい。
 調査にあたっては、中立性や公平性を確保するため、教委や学校と
利害関係のない第三者を参加させることを徹底すべきだ。

と指摘しています。

 13年3月に自殺した橿原市立中1年の女子生徒(当時)の母親らが
13年8月26日、文部科学省に陳情した際、同法の規定を施行以前に遡及して
適用するよう申し入れました。
 それは、「教委や学校が調査に消極的な姿勢をと」った結果、
「精神的な苦痛を与え」られた遺族からの、悲痛な叫びにほかなりません。
 橿原市教委が、遺族の要望を聞くことなく設置した第三者調査委員会を解散し、
新たに委員を選任し直すことで13年9月17日、遺族と合意したことは
評価したいと思います。

 全国学校事故・事件を語る会は13年8月30日、同法の規定をいじめ事案に
限定せず、教師の不適切な指導やスポーツ事故、災害などによって発生した
被害にも適用するよう、文科省に要望しました。

 こうした動きを受けて、義家弘介・文科政務官(当時)が13年9月30日、
石巻市立大川小で津波の被害に遭い死亡した児童らの遺族に対し、
「仕方がなかったなんていう検証はあり得ない。それは検証ではない」
としたうえで、
「しっかりした検証をするためには信頼がなければいけない。信頼を勝ち得る
ための調査が行われるよう指導監督していく。文科省には説明責任がある」
と公約したことは、当ブログでも既報のとおりです。

 一連の流れを俯瞰すれば、児童生徒の身体生命の安全を守ることが
学校にとっての第一義であり、不幸にして被害に遭った児童生徒と家族には、
事実関係を調査し調査結果を説明することで人権と名誉の回復を図る、
という意識がようやく定着しつつある、といえます。

 これとは対照的に。
 07年5月24日、龍野高校テニス部の練習中にリサさんが倒れた事故について
「調査はしていない」と言い放った石原元秀校長(当時、現・岡山白陵中高校長、
兵庫県上郡町教育委員)と、これを追認している兵庫県教委の姿勢は、いかにも
緩慢で不誠実なものです。

 まして石原氏は「しっかりした検証をする」どころか、調査すらしていません。
 そのうえ、事実ではない風説を流布してリサさんとご両親の名誉を毀損し、
精神的な苦痛を与え、信頼関係をぶち壊しました。
 兵庫県教委は石原氏を指導せず、県民の身体生命の安全を守り、権利と名誉を
守るという、自治体として最優先に果たすべき責務を放棄したまま、6年以上が
経過しています。

 石原氏と兵庫県の無為無策は、義家氏が文科政務官として公の場で発言
したことに真っ向から反するもの。
 すなわち政府の方針に盾つくものである、と指摘せざるを得ません。
 井戸敏三・兵庫県知事には、速やかな英断を切に望みます。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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