兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

第三者機関のあり方について(その9)

[ 2013/06/21 16:05 ]
 文部科学省の「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」が、
都道府県に常設の調査委員会を設置するよう提言するのは、
「いじめや体罰などで子どもが自殺した場合に対応するため」
としています。

 しかしこれではリサさんをはじめ、学校管理下で発生したスポーツ事故で
重篤な後遺障害が残った事案。
 顧問教諭の不適切な「指導」の結果、熱射病による多臓器不全で死亡した
川西市立川西中の宮脇健斗くんの事案などは調査の対象外になってしまい、
真相究明ができず、したがって再発防止策が講じられない、という由々しき
事態が出来することになります。
 教師に暴言を浴びせられるなど、不適切な「指導」が行われ、生徒が
心理的な圧迫を受けて自死に追い込まれた場合でも、あくまで「体罰」は
なかったのだから調査対象外、ということになりかねません。

 常設の調査委を設置するか否かの最終判断は都道府県に委ねられる
ということは、居住地域によって不平等が生じる可能性が高いということです。
 また調査委の設置に関する法的根拠について、言及していません。
 仮に都道府県がそれぞれ定める条例によるのであれば、これまた居住地域に
よって不平等が発生するおそれがあります。
 学校設置者が国立大学法人や学校法人だった場合、自治体が設置する
調査委が調査権限を有するのかも不明です。

 やはりこれは法律を制定して全国すべての学校を対象とし、運輸安全委員会と
同様の権限を持ち、結果について必ず公表する調査機関を政府に設置することが
不可欠ではないでしょうか。

 そして医療介護は厚生労働省、事件性が高いと疑われる事例は警察庁、
風評被害による人権侵害は法務省、など省庁横断で取り組むべき問題です。

 住友剛・京都精華大学准教授は
「遺族から見れば、既存の調査委のあり方に疑問がある。まず大津市の第三者委が
発表した調査報告書を熟読するところから始めるべきだし、13年6月2日の
全国学校事故・事件を語る会シンポジウムでの議論を踏まえて検討することが
必要だ。拙速に結論を求めるべきではない。緊急な対策を要するというのであれば、
すべての都道府県に『子どもの人権オンブズパーソン』の設置を義務づければ
いいことだ」
と述べました。
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Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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