兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

兵庫県たつの市、暴行と自殺の因果関係認め記録を訂正

[ 2013/03/25 05:26 ]
 2013年3月21日付読売新聞は、

 兵庫県たつの市で1994年9月、放課後に首をつって自殺した小学6年の
男児について「事故死」として処理し、直前の教師の暴行との因果関係を否定
していた市教委が、今月になって「体罰による自殺」と認めて両親に謝罪、
文部科学省に訂正を報告したことがわかった。
 教育現場の隠蔽体質に批判が強まる中、訂正せざるを得ないと判断したと
みられる。

 市教委が新たに「自殺」として報告したのは、龍野(現・たつの)市立
揖西西小の内海平君(当時11歳)。
 教室で運動会のポスターの作り方を質問した際、担任の男性教諭から
「何回同じことを言わすねん」などと言われ頭や頬を殴打されたことに
ショックを受け、その日の夕方、自宅の裏山で首をつって死亡した。
 警察は自殺と判断したが、学校は「事故による死亡(管理外)」「原因不明」
と報告書に記載し、責任を否定していた。

 両親は市に損害賠償を求めて提訴。2000年1月、神戸地裁姫路支部は、
自殺と暴行との因果関係を認めた上で、市に3792万円の支払いを命じた。
 市は控訴を断念。
 それでも訂正は「必要ない」との立場を変えなかったが、今月19日、
市教委の苅尾昌典教育長が両親宅を訪れて謝罪、訂正を伝えた。

と伝えています。

 苅尾氏は3月21日の記者会見で、
「国の統計が訂正できるとは知らなかったため、訂正まで19年かかった」
と釈明しました。
 しかし和田直・龍野市教育長(当時)は00年、判決確定後の市議会で
「事故報告書を書き換える必要はない」
と明言しています。

 和田氏は「統計を訂正できると知っていた」のです。
 しかし「学校管理外の事故」であり「原因は不明」とすることで、
担任の過失責任、校長の管理責任、市の使用者責任を頑として認めない
という姿勢を貫きました。
 警察庁の発表する自殺統計と、文部科学省が発表する自殺統計に大きな
違いがあるのは、こうした学校と教育行政の態度に由来するものです。

 龍野市が損害賠償を実施するにあたって補正予算を編成せざるを得ず、
西田正則市長は自らを減給処分とする条例案を市議会に提出しました。
 この際、ある市議が条例案に反対し、
「力強く励ましてくれる父親、優しく抱きしめてくれる母親がいれば、
子どもは自殺しない」
と、あたかも家庭に責任があったかのような発言をしています。
 しかしこの市議は、平くんの両親とは面識がありません。
 つまり市議会という公の場で「見てきたような嘘」をつき、市民の名誉を
毀損したのです。

 平くんの父で全国学校事故・事件を語る会の代表世話人、内海千春氏は
「子どもの命を奪われ、子どもの名誉を奪われ、家族の名誉まで奪われた」
と、学校と行政が一体となった隠蔽工作に苦しめられた経験を語っています。
 そのうえで、
「今回たつの市教委が作成した報告書にも、『担任の暴行が自殺の原因』
とは明記されていない」
ことを明らかにし、
「因果関係について、どこまで認めるつもりだったのか。疑問が残る」
としながらも、面談を通じて
「苅尾教育長が、自殺の原因が担任の体罰であったこと、事件直後から
隠蔽工作が行われたという事実と、それが間違いだったことを認めて謝罪した。
 そう簡単に許すことはできないが、評価はしたい」
と述べています。

 龍野簡裁は95年3月、元担任に暴行罪で罰金10万円の略式命令を
言い渡しました。
 「略式命令」とは、通常の刑事裁判によって有罪判決が下されたのと
同等の効力を持つものです。
 しかしこれに先立つ95年2月、龍野市教委が元担任に下した処分は
「訓告」でした。
 これは地方公務員法に定める懲戒には相当しません。

 事故報告書の作成や元担任への行政処分を主導し、95年8月、保護者に対して
「自殺だろうが他殺だろうが事故死だ」
と言い放ったのは西田正則・龍野市教育長(当時)です。
 そして西田氏は現在、たつの市長です。

 西田氏は13年3月21日、フジテレビ「とくダネ!」の取材要請に対し
「多忙」を理由に応じなかった、とのことです。
 たつの市ホームページを参照しましたが、現時点では本件に関するたつの市と
たつの市教委、そして西田氏のコメントは確認できていません。

 和田直・元龍野市教育長は07年秋の叙勲で瑞宝双光章を受章しました。
 内閣府賞勲局によると、
「多年にわたり学校教育の振興と充実に尽力した功績」
によるのだそうです。
スポンサーサイト
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

最新トラックバック