兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

隠蔽と捏造(その8)

[ 2013/02/11 09:57 ]
 2013年2月8日付毎日新聞中部本社版夕刊は、

 愛知県刈谷市の県立刈谷工業高校の2年だった山田恭平さん(当時16歳)
が11年6月に自殺した問題で、同校は7日夜に保護者会を開き、自殺の
原因に関する報告書を訂正することを明らかにした。遺族が訂正を求めていた。
 学校側は誤りを認め報告書を作成した前校長が「本当に申し訳ないと思って
いる」と謝罪しているという。

 同校によると、報告書は11年6月30日に県教委に提出した。
 山田さんの兄が同校を希望していたのに入学できず、両親の期待を受けて
悩んでいたなどの内容だったため、遺族が「事実関係が誤っている」と指摘
していた。
 同校は「第三者からの情報をそのままうのみにし、記載してしまった」という。

 この問題をめぐっては、山田さんが所属していた硬式野球部で当時の顧問が
部員に体罰をしていたことも明らかになっている。
 山田さんは体罰を受けなかったが、遺族側は「友人が殴られているのを嫌って
おり、自殺の原因」と主張する。
 同校は自殺と体罰の問題を切り離して県教委に報告していたが、体罰に
ついても報告書に追加する。
 保護者会は遺族側の求めに応じ、初めて開かれた。


と報じています。

 大村秀章・愛知県知事は13年1月23日、山田さんの遺族と面談し、
県教委が設置している第三者委員会の問題点に理解を示したうえで、2月4日の
記者会見で「知事部局に別途第三者調査委員会を設置する」と表明しました。
 以来、明らかに潮目が変わりつつあります。

 県民の生命身体の安全を守り、県民の権利と利益を守ることが行政の第一義です。
 大村知事は、県教委内部に蔓延している「学校の論理」を踏襲するのではなく、
行政にとっての基本原則に立ち返るという判断を下しました。
 校長以下教職員が、生徒に対する愛情と保護者に対する敬意を示さない限り、
信頼関係が醸成できないのは、あらためていうまでもありません。
 生徒と保護者の権利を最優先に考えるという大村知事の姿勢を、高く評価したいと
思います。

 翻って兵庫県教委。
 県教委に詳しい人物は、
「高校教育課の職員は全員、高校から派遣された教諭で、数年後には教頭として
現場に戻ることになる。すなわち現在の校長は、いずれ自分の上司になる。
 教頭が校長になるためには校長の推薦が必要。そのような関係性のなかで、
高校教育課の職員が現在の校長を『指導する』ことなど、ありえない」
と指摘しています。
 「学校と教員の立場とメンツを守る」ことが高校教育課にとって至上命題であり、
「生徒と保護者の権利を守る」ことなど、度外視するという姿勢がしみついて
しまっている、と主張しています。

 だからこそ、石原元秀・龍野高校長(当時、現・岡山白陵中高校長、
兵庫県上郡町教育委員)が07年5月31日付で作成し、県教委に提出した
A4用紙1枚の事故報告書が、その記載内容がいかに空疎なものであっても、
まかり通ってしまう。
 その結果、石原氏が12年12月7日、神戸地裁での尋問において
「保護者には事故報告書の写しを交付した。これによって保護者に対する
調査報告義務は十分に果たしたと思っている」
と言い切ってしまえる状況を生み出すことにつながっている、のでしょう。

 そこには生徒に対する愛情も、保護者に対する敬意も見出すことはできません。
 信頼関係の醸成など望むべくもありません。
 
 井戸敏三・兵庫県知事は、大村知事や越直美・大津市長の姿勢に学ぶべき、
ではないでしょうか。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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