兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

竹田高剣道部事故、民事裁判が結審

[ 2012/12/25 06:33 ]
 2012年12月21日付毎日新聞大分版は、

 竹田市の県立竹田高2年、工藤剣太さん(当時17歳)が09年8月、
剣道部練習中に熱射病で死亡した事故で、両親が県や当時の部顧問、
副顧問らを相手取り、約8600万円の損害賠償を求めた訴訟が20日、
大分地裁(中平健裁判長)で結審した。判決は来年3月21日に言い
渡される。
 訴状によると、09年8月22日、竹田高剣道部の練習中、意識が
もうろうとする工藤さんを蹴るなどして練習を続けさせ、熱射病で
倒れた後も、顔を平手でたたくなどした。
 工藤さんはその後、救急車で病院に運ばれたが、熱射病で死亡した。
 原告側は「顧問、副顧問が救急車を呼ぶのが遅すぎる。また病院も
素早い処置を取っていない」と主張。県、当時の部顧問、副顧問らは
いずれも「(自分に)過失はない」としている。
 工藤さんの母奈美さんが意見陳述し「体を張って息子を守ることが
できなかったことが母親として無念でならない。学校で1人の一生を
台無しにした事の重大さをもっと重視してほしい」と訴えた。

と伝えています。

 剣太くんも、リサさんと同様に主将でした。
 まじめで責任感が強く、部員の先頭に立って教師の指導を忠実に
こなそうとした結果、いのちを奪われました。
 問われるべきは、
「教師の指導が適切なものであったか?」
「事故を予防すべく十分な対応をしていたのか?」
「事故が発生したときの緊急対応に問題はなかったのか?」
「事後対応は誠実に行われたのか?」
という諸点です。

 竹田高は、校外の専門家5名からなる「事故調査委員会」を設置し、
09年10月30日付で調査報告書を公表しました。
 このなかで、元顧問Sらが自身の経験知のみに依拠し、しかもこれを
過大評価していたことを厳しく批判しています。
 そして最新の科学的な知見を習得したうえで注意義務を果たし、
生徒の安全に最大限配慮すべく体制を見直すよう求めています。

 しかし元顧問Sは証人尋問において、
「事故報告書は読んでいない」
と、ぬけぬけと言い放ちました。
 これが再発防止を願うご両親に対して、どれほど無礼で残酷なことか。
 皆さんにもご理解いただけるものと思います。

 学校と教師にとって、生徒の身体生命の安全を守ることが最優先課題
であることは、あらためて指摘するまでもありません。
 そしてこれを実行できなかったのは、学校と教師にとって最大の痛恨事
であり、原因究明のために全力を尽くし、再発防止に努めることが
せめてもの誠意であり、信頼回復につながる唯一の方策であることも、
あらためていうまでもないことです。

 奈美さんは法廷での陳述が終わったあと、激しい頭痛と吐き気を訴え、
病院に緊急搬送されました。
 意識はあったものの目が開けられず、手も握ったまま硬直し、言葉を
発することもできませんでした。
 このとき奈美さんは
「剣太はこんな状態だったにもかかわらず、元顧問Sは馬乗りになって
殴る蹴るの暴行を繰り返していたのだ」
と、あらためてSらに対する怒りの念を強くした、といいます。

 点滴を受け翌日には退院できましたが、脳神経外科で受診したところ、
脳内2カ所で血管が破れ出血の痕跡が確認された、ということです。
 幸い大事には至りませんでした。
 しかし学校事故・事件の被害者とご家族は心身ともにぎりぎりの状態で、
まさにいのちを削りながら闘っているのだ、ということを思い知りました。

 大分地裁が、学校側に非があったことを認める、情理を尽くした判決を
言い渡すことを、心から願うものです。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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