兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

高知地裁、学校の調査報告義務を厳密に認定

[ 2012/06/06 19:49 ]
 2012年6月6日付朝日新聞(東京本社版)に、

 自殺した私立高知中(高知市)1年の男子生徒(当時13)の両親が、
校内でのいじめが原因の疑いがあるのに調査を怠ったとして、学校を
運営する学校法人高知学園と当時の担任教諭らに、計800万円の
損害賠償を求めた訴訟の判決が5日、高知地裁であった。
 松田典浩裁判長は「調査への消極姿勢が、両親の悲しみや絶望を
深めた」として、学校側に慰謝料計190万円の支払いを命じた。
 判決によると、男子生徒は2009年に自宅で自殺。死を暗示させる
メモや、友人の証言などから、両親は自殺の原因をいじめと考え、
全校調査と報告を学校側に求めた。しかし学校側は「生徒の精神面に
悪影響を与える」などの理由から、自殺の事実を伏せるなどし、ごく
一部の生徒からの聞き取りにとどめた。
 判決は、両親の心情を真摯に受け止め、自殺の事実を多数の生徒に
伝えたうえで、いじめや嫌がらせの有無を全校的に調べる義務が学校側
にあったと指摘。「自殺の原因の解明は事実上不可能となり、ただ日を
過ごすしかない両親の精神的苦痛を思うと、学校側の調査報告義務違反は
取り返しがつかない」と結論づけた。
 さらに担任教諭が霊媒師の話として、「男子生徒は3年前から死ぬことに
興味を持ち、今は騒ぎになったのを後悔している」などと両親に伝えた
ことも、「生徒の人格の冒瀆で、魂の平穏を願う両親への配慮を欠いた」
と判断した。
 学校側は「代理人と相談して今後の対応を決めたい」としている。

という記事がありました。

 これはすなわち07年5月24日、テニス部の練習中にリサさんが倒れ、
遷延性意識障害という重篤な後遺障害に苦しんでいるにもかかわらず、
龍野高校が今日に至るまで一貫して調査報告義務を懈怠していること。
 石原元秀校長(当時、現・岡山白陵中高校長)が事実無根の風評を流布し、
リサさんとご両親の名誉を毀損し、精神的にも社会的にも大きな打撃を
与えたことと、同じ構図です。


 住友剛・京都精華大学准教授は、上記高知地裁判決について
「文部科学省も11年6月、子どもの自殺事案について調査を実施し、
結果を遺族にきちんと報告するよう、学校および行政に通達しているが、
今回の判決は文科省の『事後対応』に関する指針に沿ったものだ。
 もちろん、学校管理下で発生した事故によって重篤な後遺障害を負うに
至った事案についても同様で、裁判所も
『学校側が事後対応を怠ることは、もはや容認しない』
という姿勢を明確に示したものであり、注目すべき判決だ」
とコメントしています。

 学校には安全配慮義務があり、調査報告義務があります。
 この大原則は揺るぎませんし、揺るがせてはいけないのです。
 事故情報を公表・集約・分析して原因を究明し、再発防止策を策定し、
その徹底した運用を図ること。
 これが被害者と保護者への、せめてもの誠意です。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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