兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

横浜地裁の原告勝訴判決確定!横浜市は被害者に謝罪する意向示す

[ 2012/01/15 10:20 ]
 当ブログ2011年12月28日付記事でご紹介した、
04年12月に横浜市立奈良中学校柔道部で発生した事故について。
 被告・横浜市と神奈川県は控訴せず、原告勝訴判決が確定しました。

 12年1月11日付毎日新聞神奈川版は、

 父親の小林泰彦さん(65)は、顧問教諭(33)による柔道の技が
障害につながったことを認めた判決を「高く評価している」と語った。
 一方、横浜市教委は同日、判決が確定した場合、(被害者である元生徒の)
男性に謝罪する意向を明らかにした。
 市教委北部学校教育事務所は「学校管理下の部活動中に起きた事故であり、
判決の確定を待って原告側に連絡を取り謝罪したい」と説明している。

と伝えています。

 ここで問題となるのは
「だれが、なにについて、どのように、謝罪するのか?」
ということです。
 そして原告勝訴判決が確定したからといって、男性には高次脳機能障害
という、きわめて重篤な後遺障害が残り、15歳の少年が夢を奪われた
ことには変わりないのです。
 顧問教諭(当時)はもちろん、奈良中と横浜市教委の関係者には猛省を
求めるとともに、再発防止に全力を尽くすよう強く望みます。


 同時に石原元秀・元龍野高校長(現・岡山白陵中高校長)および同校
女子テニス部顧問だったM教諭(現・姫路南高校教諭)におかれましては、
12年1月末までに神戸地裁に提出予定の陳述書の記載に際して、もはや
小手先で策を弄することなく、真摯に事実に向き合い、率直に過失を認め、
誠実にリサさんとご両親に謝罪されんことを、心より願うものです。

 日野一男・実践女子短大教授は、熱中症に関する認識が一般化したのは
1995年8月22日、NHK「クローズアップ現代」の放映による、と
指摘しています。
 すなわち90年代半ばには、一般的な社会人において熱中症に関する認識は
すでに広く共有されていた、というわけです。

 そして最高裁が、大阪府で開催されていた高校サッカー大会で落雷事故に遭い、
被災した生徒が損害賠償請求訴訟を提訴した裁判の判決において、
「平均的なスポーツ指導者において、落雷事故発生の危険性の認識が薄いなどの
事情があったとしても、当時の科学的知見に反するものであって、生徒を保護
すべきクラブ活動の担当教諭の注意義務を免れさせるものとはなりえない」
(平18.3.13)と明確に指摘していることを勘案すれば。

 07年にM教諭が熱中症に関する知識をもちあわせていなかった、としても、
石原氏の勉強不足によって、学校管理下で行われる部活動の練習に際して
必要十分な措置が講じられていなかった、としても。
 それは「当時の科学的知見に反するもの」なのですから、したがって
「『知らなかった』では、すまされない」ことは明らかです。

 石原氏もM教諭も、いまだ現役の教員です。
 両氏が真剣に反省し、安全配慮義務と注意義務について明確に認識しなければ、
将来において同じ過ちを繰り返す恐れがある、といわざるを得ません。
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heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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