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兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。
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19年度第1回日体大研修会

[ 2019/10/24 14:00 ]
 日本体育大学スポーツ危機管理研究所が主催する
「学校・部活動における重大事故・事件から学ぶ研修会」
 4年目となる2019年度の第1回が、10月18日18時00分から
同大世田谷キャンパス記念講堂で開催され、同大生のほか
帝京大生、市民など約200人が集まりました。
 この日は大分県立竹田高剣道部事件で亡くなった
工藤剣太くんの両親と、障害者スポーツを支援するNPO法人が
主宰していた水泳教室で発生した事故で亡くなった国本考太さんの
両親が、自らの体験を語りました。

 スポーツの指導者であるならば、熱中症に関する知識は当然
身につけておくべきであることはいうまでもありません。
 ましてや竹田高剣道部事件が発生した09年度に、同部の顧問だった
坂本忠文氏は、保健体育科の教諭でした。
 09年度に保健の授業で使用されていた教科書には、熱中症に
関する記述がありました。
 保健体育科の教諭だったのですから、その内容をだれよりもくわしく理解し、
いざというときには迅速かつ適切に初期対応を実践すべきことは論を俟ちません。
 そのうえ坂本氏は熱中症に関する研修も受けていましたし、
文部科学省が作成した熱中症に関するプリントを竹田高の剣道場に掲示
していました。
 にもかかわらず、高温多湿な環境下において行われた練習で
過剰な負荷をかけたうえに、複数回にわたって殴る蹴るの暴行を
加えたために剣太さんが亡くなるという、最悪の結果を招きました。
 
 国本考太さんを指導していたコーチも、その立場にふさわしい知識と
指導メソッドを身につけていたとは考えられない、というのが裁判を通じて
得られた結論です。
 自らの能力を過信したために考太さんが亡くなったという、あってはならない
不幸な結果を招いたことは、厳しく指弾せざるを得ません。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201908.html
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201812-1.html

 剣太さんの母・工藤奈美さんは、学生たちに
「卒業後、指導者になったら生徒たち一人ひとりに目配りをしてあげてほしい。
人間だから体調の悪い日もある。万全の状態でトレーニングしない限り
練習の成果が得られるわけがないし、そうした日々の積み重ねから
信頼関係が醸成される」
と訴えました。

 また考太さんには軽度の知的障害とてんかんの持病がありましたが、
両親は既往症のある生徒に対する偏見を排して正しい知識を得るよう
求めました。
 これに対して、特別支援学校の教員を目指しているという学生が
研修会終了後、国本さんの両親に話しかけ、長時間にわたって
熱心に耳を傾ける、という光景も見られました。

 同大保健医療学部の鈴木健介准教授が登壇し、工藤さん・国本さんに
謝辞を述べるとともに、
「熱中症に関する知識がないと、多くの人の人生を大きく変えてしまう。
予防が大事」
と強調しつつ
「しかし残念なことに、準備していても熱中症は起きてしまう。
 その際、迅速かつ適切な初期対応が必要だ。救急搬送を要請する際、
時系列で活動記録を残しておくことが救命救急に対応する医師たちにも
きわめて有効なツールになる」
と指摘しました。
 これは
「我が子の身に、いったいなにが起こったのか?」
という保護者の要請に応えることでもあり、指導者が注意義務・安全配慮義務
を果たしていたのか?と問われる事態になった場合にも、適切な初期対応を
行っていたことを立証する有力な証拠にもなり得る、との見解を示しました。

 今年度は、あと2回の研修会を予定しています。
 詳細は
https://www.nittai.ac.jp/kikikanri/news/201910xx.pdf
をご参照ください。
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プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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