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兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。
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第5回SSJシンポジウム@早稲田大学

[ 2018/11/28 20:19 ]
 2018年11月24日10時00分から17時00分まで、NPO法人
スポーツセーフティー・ジャパン(SSJ、代表理事:佐保豊氏)が
早稲田大学井深大記念ホール(東京都新宿区)で第5回シンポジウム
「Beat the Heat~スポーツ中の熱中症死亡事故ゼロを目指して~」
を開催し、国内各地はもとより海外からも約140人が参加しました。
 同法人によると、参加者は過去最多ということです。

 佐保氏は、スポーツ事故で留意すべき点として「HEART, HEAD, HEAT」
 すなわち心疾患、頭部および頸部外傷、そして熱中症だと指摘し、
「このうち予防可能で、死亡事故をゼロにできるのは熱中症だ」
と述べ、シンポジウムの趣旨を説明しました。

 そして大分県立竹田高校剣道部の練習中に熱中症による多臓器不全で
死亡した工藤剣太くんの父・英士さん。
 兵庫県川西市立川西中ラグビー部の練習中に熱中症による多臓器不全で
死亡した宮脇健斗くんの父・勝哉さん。
 専修大附属高女子バレーボール部の合宿中、急性硬膜下血腫で死亡した
草野恵さんの母・とも子さん。
 滋賀県愛荘町立秦荘中柔道部の練習中、急性硬膜下血腫で死亡した
村川康嗣くんの母・弘美さんが、それぞれの経験を語りました。
 これらの事故が起こったのは、すべて7月から8月にかけての夏休み中で
猛暑にもかかわらず給水や休憩に配慮が欠けており、指導者が非科学的な
しごきを繰り返し、生徒の異状を正確に把握できず救急搬送を怠ったために
最悪の結果を招いた、という点で共通しています。
 
 南部さおり・日本体育大准教授は、
全国各地から講演を依頼されることが多い、としたうえで、
「多くの先生は真面目に話を聞いてくれるし、『たいへん参考になった』
という感想をよせてくれる。
 しかし問題のある先生に限って講演会には参加しないし、参加しても
アンケートには罵詈雑言を書き連ねたりする」
と述べ、いまだスポーツ界には独善的な指導法をよしとする指導者が
少なくない現状を告発し、
「部活動中の熱中症は人災」
と痛烈に批判しました。

 永島計・早稲田大教授と永田高志・九州大医学部助教は、医師の立場から
「熱中症を予防するには、WBGTを参照して暑すぎるときは運動しないこと。
 現場でのリスク管理を徹底すること。
 体温を継続的に測定するセンサーを装着したシャツなどがすでに商品化
されているので、こうしたテクノロジーを利用すること。
 暑熱順化によって暑さに強い体をつくり、指導者は常に生徒たちの様子に
気を配ること」
を異口同音に訴えました。

 細川由梨・立命館大講師は、米国では公認資格を有する
アスレティック・トレーナー(AT)が
「全米の高校の約70%、生徒数に換算すれば約80%で配置されている。
 ATが生徒たちの安全対策に責任を負っている」
という実態を報告し、我が国で早急に取り得る安全対策として
「(WBGTを基準にするなど)ルールを変えればリスクは低減できる。
コストも必要ない」
と提言しました。

 なおユニセフは18年11月20日、「子どもの権利とスポーツの原則」を
発表しています。
https://www.unicef.or.jp/news/2018/0187.html
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プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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