兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

兵庫県立高、自殺といじめの因果関係認める追加報告書を提出

[ 2017/05/28 21:36 ]
 2017年5月28日付朝日新聞東京本社版は

 12年に兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒(当時17)が自殺した問題で、
同校が自殺といじめの因果関係を事実上認める内容の追加報告書を県教委に
提出していたことがわかった。当初は認めておらず、生徒の両親が報告書の訂正
を求めていた。両親は取材に「息子の無念を少しは晴らすことはできたと思う」
と話した。
 男子生徒は12年9月2日に自宅で命を絶った。学校は同20日付の報告書で、
「背景にいじめがあったことは確認された」とする一方、「暴力的行為や金品の
要求はなかった」として、自殺との関連性は「現時点ではあるともないとも判断
できない」としていた。
 遺族は13年12月、同級生と県側を相手取り、損害賠償を求めて提訴。
昨年3月、神戸地裁は判決でいじめを認定し、慰謝料の支払いを命じた。
 追加の報告書は今月25日付で、A4判3枚。因果関係についての学校側の
直接的な言及はないが、神戸地裁判決を引用。生徒が「ムシ」と呼ばれ、
虫の死骸を教室の椅子の上に置かれるなどの行為がいじめと認定されたことを
説明し、自殺の原因がいじめだとみることに「合理的な疑いを挟む余地はない」
とした判決内容を記した。
 また、独立行政法人「日本スポーツ振興センター」(東京)が、死亡見舞金の
支給の決定通知で「(自殺の)主たる原因は学校の管理下でのいじめ」と
認定したことも盛り込んだ。

と報じています。

 この問題については、川西市の第三者機関「子どもの人権オンブズパーソン」
が13年3月28日付で報告書を公表し、
「一方的ないじめを受け続けた状況や、学校での人間関係が自殺の原因と
なった可能性は極めて高い」
と指摘しています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201304-9.html

 すなわち、同高が12年9月20日にまとめた報告書の記載内容に疑問がある
ことは13年3月28日の段階で指摘されていたにもかかわらず、同高はその後も
4年以上にわたって無視していました。
 県教委も、同高と歩調を合わせるかたちで12年11月5日に調査委員会を
設置し、13年5月2日付で
「いじめはあったが、自殺と関連づけることは困難」
とする報告書をまとめ、学校側の見解を支持していました。

 しかし神戸地裁が16年3月30日、両親の主張を認める判決を言い渡し、
これが確定していることに加え、日本スポーツ振興センターが死亡見舞金を
支給したことを勘案すれば、
「調査委がまとめた報告書が、正当性を有しているとは判断しがたい」
と言わざるを得ませんし、同高が追加報告書を県教委に提出したのも
同様の判断に基づく、と推定できます。

 両親は調査委を「学校擁護委員会」と呼び、今回の学校の対応についても
「両親が働きかけた結果、やっと重い腰を上げたにすぎない。
 調査委が公正で正確な調査をしていれば提訴することもなかったし、
こんなに月日がかかることもなかった。公正・中立な調査委の必要性を痛感した」
と、その複雑な胸中を吐露しています。
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プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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