兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。
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スポーツ事故根絶に向けて(その11)

[ 2016/04/28 21:10 ]
 2016年4月23日付朝日新聞のコラム「縦横無尽」で、中小路徹・編集委員が

 ラグビー事故勉強会という集まりがある。同志社大大学院に通う京都市の
中村周平さんが、弁護士や大学の研究者らと開くものだ。
 中村さんは高校時代、ラグビー部の練習中の事故で首の骨を折り、
首から下の感覚を失った。今はバリアフリーアパートで、介護を受けながら
暮らしている。
 スポーツ事故について、被害者の家族たちが原因究明や再発防止に向けた
提言や情報発信をする会が国内にいくつかあるが、この勉強会では、
事故後のことに重点の一つを置いている。
 「ラグビーはコンタクトスポーツという特性上、事故をゼロにすることは困難。
決して事故を容易に認めるということではなく、誰もがけがをし、けがをさせる
可能性があるからこそ、事故が起こった後についてしっかりした認識を持つ
ことが必要」という中村さんの考えからだ。
 例えば補償の在り方。後遺症が残るけがをした場合、学校管理下で起こった
事故では、日本スポーツ振興センターの障害見舞金の最高額が3770万円。
学校外の活動ではスポーツ安全保険があり、最高3150万円が出る。
だが、入院費用や自宅の改修などを考えれば足りない。
 そこで裁判などで損害賠償を請求するしかないのが、日本の実情だ。
だが、仲間や指導者に過失があったかを含め、当事者同士が争う形になり、
原因究明も進まず、苦みばかりが残るケースが多い。
 「多人数が練習するチームスポーツの事故は多くの場合、偶発的で加害者は
いない。事故後に過失責任を問うことなく、原因究明や再発防止に向けて互いが
対話できる場が重要では」
 そんな思いで、自らを「被災者」と呼ぶ中村さんは、豪州の共済保険をモデル
とする制度の導入を提言する。ラグビー協会に登録するすべての人が強制的に
入る保険だ。補償の財源が確保されることで当事者の対立がなくなる。事故の
リスクに向き合う風潮が醸成でき、原因究明につながることも期待される。
 指導者も事故の責任を抱え込み、苦しむことを中村さんは知っている。
だから、勉強会には指導者たちにも参加してもらい、その立場からの声も
聞きたいという。4回目となる次回は5月28日、同志社大で開かれる。
ホームページも近々できあがる。

と書いています。

 これについて、青少年スポーツ安全推進協議会の澤田佳子会長は
「どのようなスポーツ事故も決して被害者、被災者が納得できる結論はない」
としたうえで
「ラグビー事故勉強会という集まりが結成されたこと。まずはその姿勢と知性に、
敬意を表したい。
 競技の特性を知る人たちが事故のリスクや補償について考えることは、
やがてラグビーというスポーツに大きく貢献することになるだろう。
 自分が好きなスポーツで怪我を負うことがないように。
 そして万が一起こってしまった事故に対して、きちんとした検証と補償が
なされていくことは、青少年スポーツ安全推進協議会にとっても大変重要な
課題であると考えている。
 どんなに時間が経っても決して被害者、被災者が自分や家族に起こった
悲劇を忘れることはない。
 そして原因究明、再発防止にはその競技の指導者の協力が不可欠だ」

とコメントしています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201510.html

 南部さおり・日体大准教授は
「事故が起こって幸せになる人はいない」
と繰り返し、スポーツ事故の予防に万全を尽くすべきだと強調しています。
 このあたりまえのことをあたりまえに行えるよう、指導者の意識改革が
強く求められます。
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プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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