兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。
月別アーカイブ  [ 2015年05月 ] 

熱中症のリスクについて

[ 2015/05/24 19:36 ]
 2015年5月21日付毎日新聞「発信箱」で、落合博・論説委員が

 今月は10月と並んで運動会のシーズンだ。先日、あるテレビ番組で近く
運動会が予定されているという学校の先生が司会者に促され、
「頑張ります」と叫んでいた。
 熱中症対策は十分だろうか。体が暑さに慣れていないこの時期は、真夏
よりも低い気温で発症することがあるからだ。
 (中略)
 6年前、大分県立竹田高2年で剣道部主将だった工藤剣太さんは熱射病
(最も重い熱中症)による多臓器不全で亡くなった。しごきと言っていい練習を
顧問に強要され、竹刀を落としたことに気付かずに竹刀を構える仕草を
続けていた。
 三宅康史・昭和大学病院救命救急センター長は工藤さんの例を挙げながら
「主将や主軸となるような選手たちは自分が頑張らないといけないという
責任感から弱音が吐けないのではないか」と指摘する。
 暑さの中で子どもたちが体調不良を訴えたら先生たちは熱中症を疑ってほしい。
 子どもたちもおかしいと感じたら無理はしないこと。頑張らなくてもいいのだ。

と書いています。

 リサさんも07年5月24日、教諭が誰ひとり立ち会っていなかったなか、顧問
教諭(当時)が作成したメモに従い、3時間にわたる通常より過酷な練習を、
主将として引っ張っていました。
 「責任感から弱音が吐けなかった」ものと推定されます。
 そして竹田高剣道部顧問だったSは、「もうだめです」という剣太さんの悲痛な
叫びを無視しました。

 南部さおり・横浜市立大医学部助教は

 事故が起きて幸せになる人は誰もいません。たとえ高額な損害賠償が得られた
としても、保護者が満足することは絶対にありません。「健康なわが子」はお金では
買えないからです。
 そして、自分の指導上のミスで教え子に重大な後遺障害を残したり死亡させたり
した場合、先生方の罪悪感や心の傷も一生消えることはありません。

と指摘しています。
 (『部活動の安全指導―先生方に心がけて頂きたいこと―』)
http://judojiko.net/apps/wp-content/uploads/2010/03/bukatsu_anzen.pdf

 生徒の安全を守ることは、教師自身を守ることでもあります。
 そしてリサさんの両親も剣太さんの両親も、同様の事故を再び起こさないよう、
事故を教訓として学ぶよう訴え続けています。
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プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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