兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

「指導死」親の会、シンポジウムを開催

[ 2014/05/22 13:26 ]
 2014年5月17日、「指導死」親の会(代表世話人・大貫隆志氏、安達和美氏)が
東京都内でシンポジウム「『指導死』とその周辺~『自殺』だけではない、さまざまな
生徒指導『被害』」を開催しました。
 教師の不適切な指導によって自死にまで追い詰められた児童生徒の遺族のほか、
教師の暴力暴言によってPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症した男性ら7人が
登壇し、それぞれの経験について
「子どもたちの心を管理・支配するような指導は不適切なもの」であり、
「暴力は子どもの心を傷つけ、未来まで変えてしまう」と訴えました。

 一方、多くの保護者は「厳しい指導は必要」と考え、保護者が指導法に異議を
唱えることで「先生が委縮しないか心配」と、学校サイドに立った意見が大勢を
占めていること。
 特に運動部の場合、保護者会では「子どもたちは殴られて心が鍛えられる」との
見方が主流で、「このような環境では疑問に思ってもなかなか声をあげられない」
という指摘もありました。
 「子どもの権利を守る長崎の会」が運動部に所属する生徒たちにアンケート調査を
行ったところ、「自分たちは上級生から殴られた。だから下級生を殴る」との回答が
多数あり「暴力は連鎖するという実態が明らかになった」との報告がありました。

 これに対して全国学校事故・事件を語る会の代表世話人、内海千春氏は
「『厳しい指導』とは生徒に対する要求水準が高いこと。暴力や暴言をもって服従を
強いることは威嚇であって、指導ではない」と批判しています。

 また各地で第三者調査委員会を設置する動きも見られますが、県教育委員会が
当初示した案は、その目的を「学校がまとめた調査・報告内容について検証する」
ことにとどめ、「全容を解明して原因を究明し、再発防止策を策定する」ことでは
なかった、という実例について報告がありました。
 これには遺族が反論し、生徒が自死に至る経緯を調査検証し、再発防止を図る
ことを調査委の目的とすることで決着しましたが、
「学校や教委にとって一番困ることは、事実が明らかになることだ。だから彼らは、
自己保身や組織防衛のために全力を挙げて隠蔽工作を図る」とし、
「遺族がここまでやらないと動かないのか、と思うが、実は遺族だけでは無理だ。
メディアの協力があって初めて、彼らは重い腰をあげざるを得なくなる」と述べました。

 ある遺族は、
「調査委員長に面談し、直接伝えた情報が報告書に反映されていない」実態を指摘し、
「隠蔽のためのツールとして悪用され、遺族が事実を知ることができない」ことに
疑問を呈しました。
 当該事案については、原因究明を目的に実施したアンケート用紙について、
実施主体が調査委であるから私文書に相当するとして委員長が保管し、市教委は
保護者からの開示請求に対して「不存在」と回答していることが明らかになっています。
 こうした市教委の姿勢に対し、市議会でも問題視する意見が相次いだため
「セキュリティーの観点から、やはり公文書として市教委が保管する方向で検討する」
と方針を転換し、開示請求については市の個人情報保護審議会に諮問しています。
 しかし
「事実を知りたいとの思いから、生徒たちの自宅を訪問しても、彼らの保護者から
『すでに調査委に話した』として面談に応じてもらえないことが多い」と述べました。
 こうした現状は、いじめ防止対策推進法の規定と矛盾する、としたうえで
「生徒の問題行動は重大視し策を講じるが、教師の言動や指導の適格性について
検証するシステムがない。検証システムの構築が不可欠だ」と訴えました。

 また亡くなった子のきょうだいが、クラスメートなどから心ない言葉を浴びせられる
ことが珍しくありません。
 別の遺族は、
「親に心配をかけまいと気をはっているが、やはり限界がある。
『無理して笑っていたが、もう笑えない』と告白されたのをきっかけに不登校になった。
学校は子どもの状況を把握しているにもかかわらず、事前に保護者と相談することもない。
教師の感性に頼っていたことを反省している」と自らの体験を述べました。
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プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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