兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。
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滋賀県愛荘町、和解を申し入れる

[ 2012/03/29 09:52 ]
 当ブログ2012年1月26日付記事の続報です。
 12年3月28日付京都新聞に、

 滋賀県愛荘町の秦荘中で2009年、柔道部員の村川康嗣君(当時12)
が死亡した事故で、遺族が町と柔道部の元顧問に損害賠償を求めた訴訟の
第5回口頭弁論が27日、大津地裁(長谷部幸弥裁判長)であり、
遺族と町側が和解協議に入る方針を示した。
 口頭弁論で、町側は、事故の責任を認めた上で和解を打診。原告側が
和解協議に応じる意向を示した。5月30日に1回目の和解協議を行う。
 原告の代理人によると、和解の条件として町と元顧問の謝罪や今後の
安全対策、村川君に対する暴力的な指導の認定を求めていくという。

という記事がありました。
 これを読まれた多くの方が、康嗣くんのご家族も和解に前向き、という
印象をお持ちになるのではないでしょうか?

 しかし康嗣くんの伯父である村川義弘さんは
「協議のテーブルにはつくが、和解に応じるかは未定」
であるとしたうえで、
「元顧問教諭の過失責任、校長の管理責任、行政の使用者責任を明確化し、
被告・愛荘町と元顧問教諭が、安全配慮義務違反と注意義務違反があった
と認め、過去における発言が虚偽であったと認めたうえで謝罪し、実効性
ある再発防止策を策定し、その徹底運用を担保すること」
が実行されないかぎり和解に応じることはない、という方針を明確に
示しています。

 くわしくは、「滋賀県愛荘町立秦荘中学校柔道部事件」
http://judojiko.blog58.fc2.com/
をご参照ください。

 村川さんの主張は、文部科学省スポーツ・青少年局が設置した
「体育活動中の事故防止に関する調査研究協力者会議」が、
11年8月19日から12年3月27日まで6回にわたって検討し、
採択した最終報告書案に
「運動部活動は、新学習指導要領においても学校の教育活動の一環
としての位置付けが明確になされている」
「指導者は、児童生徒の生命・身体の安全を確保するために必要な
指導及び監督をする義務(注意義務)がある」
と明記していることに鑑みても、その正当性は明らかです。

 元顧問教諭は09年8月以降、ご家族の前に姿をあらわしていません。
 09年7月29日、足元もおぼつかず、意識障害さえ現出していた
康嗣くんの体調にも一切配慮することなく、「声が出ていない」という
理由で26本連続の乱取りを命じたのは、ほかならぬ元顧問教諭です。
 それが彼にとっての「指導」だったのです。
 自身の指導方針に確固たる信念があるのなら、その信じるところを
堂々と主張すればいいだけのことです。
 しかし秦荘中を退職し、康嗣くんのご家族に謝罪もしないまま行方を
くらまし、被告の身となっても出廷することさえしません。

 校長と教育長も、事故についての主張が時間とともに変遷したことに
ついて、その理由を明らかにしていません。
 それ以前に、彼ら自身の考えを彼ら自身の言葉で、ご家族に伝えたこと
さえ、一度たりともないのです。
 愛荘町および秦荘中関係者の言動を検証すれば、事実に真摯に向き合い、
反省すべきは反省し、改めるべきは改め、謝罪すべきは謝罪するという
姿勢を見出すことは困難です。
 すなわち彼らの言動は、子どもたちの教育にはマイナスでしかない、
と判断せざるを得ません。

 愛荘町および秦荘中関係者の姿勢は、兵庫県および龍野高校関係者の
姿勢と見事に合致するものです。
 「住民のために働くべき行政」が、「行政のメンツのために働く行政」
になってしまっているのです。
 そして住民の人権を侵害し、しかも恬として恥じるところがないのです。
 これは到底看過できることではありません。

 リサさんの次回口頭弁論は4月13日11時30分、神戸地裁204号法廷
で行われます。
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プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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