兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

長崎新聞の報道に疑問の声(その2)

[ 2016/01/13 11:21 ]
 14年1月24日、道津利明・長崎県新上五島町教育長は両親に対し、
「事故に直接結びつく言動は見られなかった」
「自身の資料、交友関係、学校生活から、いじめがあり苦にしていたとは
とらえにくい」
などとする教職員から提供された情報に基づき、
「いじめは見つからなかった」
と結論づける内容の報告書を読み上げました。

 しかし同年6月13日になって、前記報告書には生徒たちを対象に実施した
聞き取り調査やアンケートで回答があった
「(通信アプリ)ラインのやり取りから自死をほのめかす言動があった」
「下校時のバス内で(松竹君から)友人に『何だか疲れた』『自分は嫌われて
いるんだろう?』という問いかけがあった」
「(松竹君がラインで自殺の)用意ができていると友人に伝え、ビニールひもの
写真を見せている」
など、いじめを示唆する記載があったことが明らかになり、道津教育長は
当該部分を意図的に読み飛ばしていたことを認めました。

 このため両親は町教委に対して不信を募らせており、16年1月6日に長崎市で
第三者委が江上悦生町長に報告書を提出した際も、両親は同席していません。

 西尾さんは
「いじめ自殺事件で遺族が真相究明を求めれば、同級生の保護者たちは責任回避を
至上命題とし、学校と教委も事態の沈静化を図るため、遺族は孤立させられている。
 1月7日付長崎新聞の記事がひとり歩きして地域住民を刺激し、遺族がますます
窮地に追い詰められるおそれもある」
と危惧しています。

 さらに第三者委のメンバーとしての経験を踏まえて、
「関係書類は集約して保管することとなっているのに『学級日誌は事件の2カ月後に
廃棄した』というし、教職員がいじめ問題について話し合う会議の議事録の一部が
第三者委に提出されなかった。あまりにも学校に都合のよい書類の出し方で、これは
意図的としか思えない」
と指摘しています。

 西尾さんら委員の見解は、報告書において

 自殺後に学校が生徒に行ったアンケートや聞き取りも極めてずさんで
「いじめはなかった」という結論に基づいて調査したとしか思えない。
 遺族から故意に虚偽の報告をしたと言われても仕方がない。

と厳しく批判するかたちで反映されています。

 大谷委員長は16年1月6日の記者会見で
「報告書を同級生に読んでもらいたい」
と述べました。

 なお16年1月9日付長崎新聞は

 調査報告書については、関係者のプライバシーに関わる部分などを伏せる
マスキング処理を町、遺族、第三者委の3者間で確認後、町のホームページなどで
公表する方針。

と伝えています。
スポンサーサイト

長崎新聞の報道に疑問の声

[ 2016/01/13 11:17 ]

 2016年1月7日付毎日新聞は

 長崎県新上五島町で14年1月、いじめを受けていた町立奈良尾中3年の
松竹景虎君(当時15歳)が自殺した問題を検証する町設置の第三者委員会
(委員長・大谷辰雄弁護士)が「いじめが自殺の主要な原因」とする調査報告書を
6日まとめた。町教委は「いじめが自殺の原因とは断定できない」としていたが、
第三者委は同級生から繰り返し悪口を言われるなどして孤立感を深め自殺に
至ったと判断した。 (中略)
 松竹君の同級生の間では、中学1、2年時などにも別の生徒へのいじめが
あったのに学校側の危機感は薄く、自殺の約2カ月前には同級生が担任に
「松竹君が悪口を言われて困っている」などの相談をしたにもかかわらず対処
しなかったという。 松竹君は3学期の始業式があった14年1月8日朝、自宅
近くのグラウンドで首をつって自殺した。 (中略)
 町教委はいじめがあったことは認めたものの「自殺の原因とは断定できない」
とし、町が15年1月に第三者委を設置した。第三者委は当時の同級生全員
(3年生は1学級のみで21人)に聞き取りをした他、残されたラインの記録や
松竹君が3年の夏休みに「空気」の題名でいじめをテーマに書いた作文などを
検証した。

と伝えています。
http://mainichi.jp/articles/20160107/ddl/k42/040/233000c

 この問題に関連して、第三者委員を務めている学校安全全国ネットワークの
西尾裕美さんが、長崎新聞の報道に疑問を投げかけています。

 16年1月7日付長崎新聞は

 両親はコメントで「関わった全ての人に今も最愛の子どもを失った遺族が
苦しんでいることを忘れないでほしい。一人一人が遺族の苦しみを少しでも
和らげることは何かを考え、実行してもらいたい」と要望。

と伝えました。

 しかし、これは両親のコメントではありません。
 第三者委がまとめた報告書の結語です。

 このため西尾さんが長崎新聞社に
「1月7日付の記事は事実ではない」
と抗議したところ、同紙は16年1月9日付紙面で

 7日付24面「新上五島・中3自殺」の記事の両親コメントとしている箇所を、
「両親の代理人弁護士は『(いじめを訴えた息子の)作文に書かれていたことを
裏付け、明らかにしていただけた。第三者委員会の皆さまに心より感謝したい。
遺族としても亡くなった息子のために今後も取り組みを続けていきたい』などとする
遺族コメントを読み上げた」に訂正します。

との記事を掲載しました。

 西尾さんは
「これで事実ではない記事を訂正したことになるのか?」
と疑問を呈しています。
 
(この項、つづく)
プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

最新トラックバック