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兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

橿原市立中いじめ自死裁判、奈良地裁は原告の請求を棄却

[ 2021/04/08 09:57 ]
 2013年3月、奈良県橿原市立中1年生(当時)女子が、
同級生らからのいじめを苦に自死するに至った事件の
損害賠償請求訴訟。
 奈良地裁は21年3月23日、原告の請求を棄却しました。

 これについて、21年3月24日付毎日新聞は

 島岡大雄裁判長は、元同級生らの言動に悩んでいた様子は
うかがえたが、遺族側が主張する仲間外しや無視があったとは
認められないと判断した。
教職員が自殺直前の兆候を把握していた証拠もないとし、
学校側の対応の不備を否定した。
(中略)
 訴訟を巡っては、当初賠償を求めた元同級生4人のうち、
2人との和解が成立している。

と伝えました。

 母親は
「まさかという判決で、到底承服しかねる。
 こんな判例を残すわけにはいかない」
として21年4月5日、控訴手続きをしましたので、現時点で
司法の判断が確定したわけではありません。

 本件につきましては、当ブログでも繰り返し指摘して
きましたが、調査委が15年3月23日付で公表した報告書で
「いじめがあった」
と事実認定したうえで、森下豊・前市長、吉本重男・前教育長らの
対応について
「真相解明を大きく遅らせ、早期に再発防止策を講じる機会を失わせた。
子どもの自死を汚れた大人の論理でもてあそび、誠に許し難い」
と痛烈に批判しています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201504.html

 しかし奈良地裁判決は、報告書の内容を否定するものであり、
一部被告と和解が成立しているという事実とのあいだに
齟齬を来たすもの、と言わざるを得ません。

 そもそも遺族がなぜ提訴するに至ったか、といえば、
当時の校長らが「いじめはなかった」との結論ありきで、
いじめがあったとする生徒たちの告発を否定し、
家庭に原因があったとする風説を流布したこと。
 森下氏、吉本氏らが説明責任を果たさず、文書開示にも
応じないなど橿原市の不誠実極まりない隠蔽体質によって、
家族の知る権利が侵害されたことに起因します。
 学校と橿原市が道義的責任を果たしていれば、
法的責任をめぐって争うこともなかった、ということは
明記しておかなければなりません。
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橿原市立中いじめ自死裁判結審、判決は21年3月

[ 2020/10/21 23:21 ]
 2013年3月、奈良県橿原市立中1年生(当時)女子が、
同級生らからのいじめを苦に自死するに至った事件。
 遺族が橿原市と生徒(同)3人らを相手取って提訴した
損害賠償請求訴訟は、20年10月20日、奈良地裁(島岡大雄裁判長)
で結審しました。
 判決は21年3月23日16時00分に言い渡されます。

 本件につきましては、当ブログでも繰り返し指摘してきましたが、
同市教育委員会が設置した調査委員会が15年3月23日付で
報告書を公表し、
「いじめがあった」
と事実認定したうえで、森下豊・前市長、吉本重男・前教育長らの
対応について
「真相解明を大きく遅らせ、早期に再発防止策を講じる機会を失わせた。
子どもの自死を汚れた大人の論理でもてあそび、誠に許し難い」
と痛烈に批判しています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201504.html

 しかし橿原市と元生徒らは、「いじめはなかった」との主張に終始しました。
 森下氏、吉本氏の退任が橿原市の体質改善につながるのではないか、
との期待は残念ながら水泡に帰しました。

 彼らが身の潔白を証明するためのツールとしては、事件後に市教委が
教員を対象に実施したアンケートが考えられます。
 遺族が市教委に開示を求めていますが、市の審査会は4年以上経った
いまも「審査中」として結論を出していません。
 個人情報が含まれているので全面開示は難しい、というのであれば
固有名詞を黒塗りにすれば済むことで、機械的な作業を行うことの
是非について4年以上も審査し、なお結論が得られないというのは、
いかにも奇異に映ります。

 NHK奈良放送局によると、同市は
「審査する複数の外部の委員の日程を調整すると、1カ月か2カ月に
1回ほどしか審査会を開けないうえ、膨大な資料を一つ一つ精査して
いるため、時間がかかってしまう。なるべく早く結論を出したい」
とコメントしていますが、「きわめて悪質なサボタージュ」と批判されても
しかたないのではないでしょうか?

 このように指摘することの根拠として、亡くなった生徒が所属していた
ソフトテニス部の顧問教諭(同)が20年5月26日、証人として出廷し
「部活内でも孤立ははっきりしていた。苦しんでいたのはまちがいない。
 しかし担任(同)は、こうした事態を把握していながら女子生徒の態度が
気にくわないとし、『痛い目、苦しい目に遭ったらいいねん』と話していた」
と証言したことをあげておきます。

 この証言は、担任がいじめられていた生徒に寄り添って、加害生徒らを
指導することもせず、むしろいじめの片棒を担いでいた、と判断できるものです。
 橿原市は当然ながら教員アンケートの内容を把握しており、上記証言と
同様の回答が含まれていれば「開示するわけにはいかない」という結論ありき
であり、したがって同市の審査会に関する主張は、
「開示しないための空疎な言い訳にすぎない」と推察できます。

 もちろんこれは根拠のない臆測に過ぎません。
 もし橿原市が「こうした見方は悪意に満ちた不当なもの」というのであれば、
速やかに開示すればいいだけのことです。

 母親は記者会見で、加害生徒らに対して
「自身の行為を振り返って反省したうえで、残りの人生を歩んでほしい」
とし、橿原市と学校に対しては
「安心して子どもを学校に預けていたが、そうではなかった。救えるはずの命を
救えなかったということを重く受け止めて反省してほしい」
と話しました。

橿原市立中いじめ自死事件、尋問終了

[ 2020/07/17 21:19 ]
 2013年3月28日、奈良県橿原市立中1年生の女子生徒(当時)が、
同級生らからのいじめを苦に自ら命を断つに至った事件の裁判。
 加害生徒と保護者、そして教職員(同)に対する尋問が
20年5月26日から7月7日までの5期日にわたって、奈良地裁
(島岡大雄裁判長)で行われました。
 教職員に対する証人尋問は既報のとおりです。

 橿原市教育委員会が設置した調査委員会は、学校関係者ら105人を
対象に聞き取り調査を実施しましたが、加害生徒らは事情聴取に
応じていません。
 その理由は「必要がないから」

 あらためて言うまでもありませんが、事情聴取とは事件の全容解明を
進めるためのもので、特定の人物に対する聴取を「必要ない」と
判断できるのは、調査委のメンバーだけです。

 学校は、亡くなった生徒の1周忌を「いのちの日」と位置づけ、
春休み中にもかかわらず登校日とし、体育館での講話のあと
教員の引率のもと、法要に参列していました。
 加害生徒らは、学校行事を欠席した理由について
「知らなかったから」
とし、保護者も同様に
「友だちとは思っていないから、行く必要はない」
と切り捨てました。

 参列した生徒のなかには、1年生のとき別のクラスだった生徒たちも、
1学年上の生徒たちも含まれていました。
 つまり、亡くなった女子生徒のことを知らない生徒も多数いましたし、
1学年上の生徒たちは、この時点で中学校を卒業していましたが、
彼らは「友だちではないから、行く必要はない」などとは考えず、
学校行事に参加していました。

 事情聴取にも応じず、1周忌の法要にも参加しなかったというのは
なんらかの意図が働いた結果であり、その理由としては
「うしろめたいから」
と推定できます。

 また無料通信アプリLINE(ライン)に、亡くなった生徒に対する
いわれのない中傷を書き込んでいた生徒は、自死が明らかになった
数時間後に
「私のせいかな。私も死ななあかんのかな」
とLINEに投稿し、自責の念を示していましたが、法廷では一転して
自らを正当化する言い訳に終始しました。
 この生徒の保護者は、LINEでの中傷を知っていたにもかかわらず
謝罪もせず、被害生徒へのお悔やみの言葉を述べることも
ありませんでした。

 亡くなった女子生徒の母親は閉廷後、支援者を前に
「憤りというより、情けない思いだ」
と涙ながらに述べました。
 次回は10月20日10時30分、亡くなった生徒の母親が意見陳述し
結審します。

橿原市立中いじめ自死事件、証人尋問続く

[ 2020/06/19 16:38 ]
 2013年3月28日、奈良県橿原市立中1年生の女子生徒(当時)が、
同級生らからのいじめを苦に自ら命を断つに至った事件の裁判が、
新型コロナウイルスの感染拡大にともなう自粛要請下でも継続しています。

 20年5月26日には、女子生徒が所属していたソフトテニス部の顧問教諭
(当時)が証人として出廷し
「部活内でも孤立ははっきりしていた。苦しんでいたのはまちがいない。
 しかし担任(同)は、こうした事態を把握していながら女子生徒の態度が
気にくわないとし、『痛い目、苦しい目に遭ったらいいねん』と話していた」
と証言しました。

 この証言が事実であれば、担任がいじめを見て見ぬふりをしていた
だけではなく、むしろいじめを助長していたと捉えられてもしかたがない、
といわざるを得ません。
 女子生徒の母親は
「勇気をもって証言してくれた先生と生徒たちに、感謝の気持ちでいっぱいです」
と述べました。

 しかし元担任は20年6月9日、証人として出廷し、いじめが自殺の原因
ではないと主張しました。
 女子生徒や保護者、他の生徒らからも、女子生徒がいじめられている
との報告はなかったとし、女子生徒が自死したことについても「予測して
いなかった。驚いた」と述べるにとどまりました。

 橿原市教育委員会が設置した調査委員会は15年4月23日、
「いじめがあった」と認める調査報告書を公表し、森下豊・同市長(同)らが
「真相解明を大きく遅らせ、早期に再発防止策を講じる機会を失わせた。
 子どもの自死を汚れた大人の論理でもてあそび、誠に許し難い」
と痛烈に批判しています。
 しかし橿原市と学校関係者は、いまだに女子生徒が自死に至ったという、
教育現場における最大の痛恨事に向き合おうとしていません。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201504.html

 今後は6月30日と7月7日、いずれも10時00分から奈良地裁で
証人尋問が行われます。

橿原市立中いじめ自死事件、進行協議

[ 2020/04/20 10:17 ]
 2013年3月28日、奈良県橿原市立中1年生の女子生徒(当時)が、
同級生らからのいじめを苦に自ら命を断つに至った事件の進行協議が、
20年3月10日11時00分から奈良地裁(島岡大雄裁判長)で
行われました。

 被告・橿原市と加害生徒らは、この期に及んでも、いじめ行為によって
生徒を自死に追い込んだ、という事実に向き合う姿勢を示しませんでした。

 当ブログでも既報のとおり、本件は橿原市の不誠実な対応によって
裁判が2年以上にわたって中断するという、異常な事態を経ています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201909.html

 被告側は、前回20年1月21日の口頭弁論から約2カ月という時間が
与えられていたにもかかわらず、
「証人尋問にだれが出廷するのか?」
という裁判の進行において最も重要な問題に、確たる回答を持たないまま
同日の進行協議に臨みました。

 奈良地裁は、「20年度中に判決を言い渡す」との意向を原告・被告
双方に伝えています。

 亡くなった女子生徒の母親は、
「加害生徒らを提訴したのは本意ではない。
 いったいなにがあったの?という疑問に誠意をもって答えてくれて、
謝罪してくれればそれでいい」
とまで語っていますが、この言葉を真摯に受けとめる気はないようです。

 4月21日11時30分から奈良地裁で行われる予定だった進行協議は、
新型コロナウイルスの感染拡大によって中止になりました。
 証人尋問は5月26日、6月1日、6月9日、6月30日、7月7日。
 いずれも10時00分から奈良地裁で行われる予定ですが、
現下の状況に鑑み、変更となる可能性があります。
プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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