兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

橿原市の自死遺族、取手市教委の対応について語る

[ 2017/06/04 20:52 ]
 2017年6月2日付朝日新聞は

 茨城県取手市で15年11月、市立中学校3年の中島菜保子さん(当時15)が
自殺したことをめぐり、市教育委員会は1日、市の調査委員会を解散させる方針を
公表した。調査委員会をめぐっては中島さんの両親が「中立性と公平性、遺族への
配慮が欠けている」などと、解散を求めていた。
 藤井信吾取手市長は1日の会見で「市教委の対応が遺族に寄り添ったものでは
なかったことについて、心よりおわび申し上げる」と述べた。同席した矢作進教育長も
「遺族との信頼関係を回復するにはスタートに立ち返り、(調査委員会を)解散する
方向で考えていきたい」と話した。2日に開かれる市教委に解散を提案する方針という。
 市教委は昨年3月「(自殺は)いじめによる重大事態に該当しない」と議決していた。
しかし、先月30日にこの議決を撤回し、文部科学省からも調査の見直しの検討を
指導されていた。31日には、矢作氏が両親に謝罪もしていた。

と伝えました。
 同市教委は6月2日、正式に調査委の解散を決定しました。

 この問題について、いじめを苦に自殺した奈良県橿原市立中1年生(当時)
女子生徒の母親は、
「教育長であれば、市立校に在籍する生徒は我が子同然ではないか?
 線香の一本もあげに行っていなかったと聞いているが、実に驚くべきこと。
 遺族と面会して悲しみの共有も出来ないとは、いじめの有無以前の問題だと思う」
と批判し、
「遺族と行政の温度差は極めて大きく、温度差を解消する努力をしないまま、
行政が事態の沈静化を至上命題として突っ走ってしまうと、このような事態に陥る」
と、自らの経験に重ね合わせて述べました。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201705-2.html

 取手市が橿原市と同様に、遺族との信頼関係を構築できなかった調査委を解散し、
委員を選任し直したうえで新たに調査委を立ち上げる方針を打ち出していることに
ついては、
「調査委設置に関わる条例や設置要綱などについて、遺族と協議する場を設ける
ことも大事だし、解散した調査委が保管している資料の取り扱いの取り決めも大事。
 時間経過による記憶の劣化、(市教委などによる)隠蔽の恐れなどについても、
同時進行で注視していくことが必要不可欠だ」
と指摘しています。
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橿原市立中いじめ自死事件、第8回口頭弁論

[ 2017/04/21 20:08 ]
 奈良県橿原市、および同市教育委員会の隠蔽体質と不誠実な対応に
変化は見られません。
 原告である自死生徒の遺族が、2017年2月6日付で奈良地裁に
「文書提出命令申立書」を提出したことは既報のとおりです。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201702.html

 これに対し被告・橿原市は17年4月12日付で「文書提出には応じない」
旨の文書を奈良地裁に提出しました。
 これを受けて原告側は17年6月末までに反論書を提出する予定です。
 木太伸広裁判長は、
「原告の反論書に対する被告の意見書を待ったうえで、文書提出命令を
出すかどうか判断する」
との意向を明らかにしました。
 もちろん井上善雄弁護士(大阪弁護士会)ら橿原市代理人が意見書の
作成にどの程度の時間をかけてくるかは見当がつきませんし、さらに
奈良地裁が判断を下すまでに要する時間も予想できません。
 現時点で確かなのは、相当の期間にわたって原告の訴えに関する
審理が行われないことだけです。

 第1回口頭弁論が開かれた15年10月29日以来、第8回口頭弁論に
至るまで約1年半が経過していますが、橿原市と加害生徒らは
ただ「争う」というのみで、「原告の訴えのどの部分について争うのか」は
明らかにしないまま。
 すなわち実質的な進展がないまま、今日に至っています。
 橿原市の対応には、いたずらに裁判を長期化させ原告の疲弊を俟つ
という、きわめて卑怯な手段を選んでいる、という印象しかありません。
 
 橿原市が設置した第三者委員会(委員長・出口治男弁護士)は、
森下豊市長、吉本重男教育長らの言動を
「子どもの自死を汚れた大人の論理でもてあそび、誠に許し難い」
と痛烈に批判しています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201504.html

 森下市長、吉本教育長らは、こうした批判を真摯に受け止める
のではなく、感情的に反発し、いやがらせ戦術を繰り広げている
としか思えません。
 橿原市が設置している中学校に通っていた生徒が、学校生活を
送るなかで生きる希望を失い、自ら命を絶つという不幸な結末を
招いたことは学校関係者のみならず、教育行政に携わる者全員に
とって最大の痛恨事です。
 しかし橿原市と同市教委は、真相究明を怠るばかりか全力を挙げて
妨害し、責任回避のためには「母親による虐待が自死の原因」という、
ありもしない風評を流布するほどです。
 橿原市と同市教委はいったいだれを、なにを守ろうとしているのか?
 多額の公金を投入してまで市民を苦しめる目的はなんなのか?
 それらは、わたしの想像力の及ぶところではありません。

 母親は第8回口頭弁論で橿原市と同市教委の対応を批判し、
「『娘を二度殺された』と感じています」
と、懸命に涙をこらえながら意見陳述しました。

 次回口頭弁論の予定は未定です。
 決まり次第、当ブログでお知らせします。

橿原市立中いじめ自死事件、第7回口頭弁論

[ 2017/02/26 19:28 ]
 橿原市および同市教育委員会の隠蔽体質と不誠実な対応について、
今回もご報告しなければならないことは心苦しい限りです。
 2013年3月28日、同市立中1年生の女子生徒(当時)が、同級生らからの
いじめを苦に自ら命を断つに至ったことは、学校と教育行政に携わる者にとって
最大の痛恨事であり、全容を解明し、亡くなった生徒の名誉を回復することが
せめてもの務め、と私は考えます。
 しかしこうした考え方を橿原市および同市教委、そして同市の代理人弁護団と
共有できないことは、誠に遺憾です。
 その顛末を以下に記します。

 亡くなった生徒の母親は2016年11月7日、奈良地裁に対して
「証拠保全申立書」を提出しました。
 これは被告・橿原市の代理人、井上善雄弁護士(大阪弁護士会)が、
「学校や市教委が作成し、調査委員会に提出した資料を、奈良地裁には提出しない」
と明言していることを受けての措置です。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201605.html

 こうした事実を背景に、奈良地裁(木太伸広裁判長)は証拠保全の必要性を認め、
16年12月9日付で
「裁判官が16年12月27日に橿原市役所と同市教委事務局に赴き、証拠調べを行う」
との決定書を原告・被告双方に送達しました。
 これに対し橿原市は、証拠調べを拒否しました。
 原告弁護団長の佐藤真理弁護士(奈良弁護士会)は
「長年の弁護士活動で証拠保全を10数回にわたって行っているが、拒否されたのは
初めて。橿原市の姿勢はきわめて不誠実なもの」
と痛烈に批判しています。

 母親によると16年12月27日13時00分ごろ、裁判官・書記官らとともに
市教委事務局を訪れたところ、
「辻岡章裕・教育総務部長が、資料の保管場所についての問い合わせに対して
要領を得ない回答に終始したため、市教委(橿原市小房町)と市役所本庁舎
(同市八木町)をたらい回しにされた。
 辻岡氏は、最終的には証拠資料が市役所にあることを認めたものの、
『証拠調べには断固応じない』と述べた」
とのことです。
  このため、原告は17年2月6日付で奈良地裁に「文書提出命令申立書」を
提出しました。

 問題はこれからです。
 第7回口頭弁論が行われたのは17年2月20日10時30分。
 すなわち井上弁護士は、「文書提出命令申立書」を受理してから約2週間が
経過しているにもかかわらず、
「あらためて申立書の内容を検討する。そのためには2カ月を要する」
と言い放ちました。
 一連の経緯に鑑みれば、意図的な不作為と言わざるを得ず、いたずらに
裁判を長期化させて原告が心身ともに疲弊するのを待っているのではないか、
との疑念を抱かざるを得ません。

 母親は、
「私が娘を虐待していたことが自死の原因、などとありもしないことをでっちあげて、
学校の責任を回避しようと画策してきた。
 橿原市の不誠実な対応は一貫しており、強い憤りを禁じ得ない」
と述べています。

 全国の多くの皆さんにこうした状況を知っていただき、支援していただけるよう
切に願います。
 次回口頭弁論は17年4月20日14時00分、奈良地裁201号法廷で行われます。

橿原市立中いじめ自死事件、第6回口頭弁論

[ 2016/12/25 15:18 ]
 2013年3月28日、いじめを苦に自死した奈良県橿原市立中1年生(当時)
女子の保護者が、同市と元同級生らを相手取って提訴した損害賠償請求訴訟の
第5回口頭弁論が、16年12月19日14時00分から約20分にわたって
奈良地裁201号法廷(木太伸広裁判長)で開かれました。

 被告側は依然として
「加害生徒らの言動が、いじめと立証できるか否か?」にこだわっており
「具体的にどのような言動があったのか?」という点についての認否すら
明らかにしていません。
 しかし、いじめ対策推進法第2条は
「いじめとは、一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な
影響を与える行為であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を
感じているものをいう」
と規定しています。
 すなわち被害生徒が「いじめられている」と認識すれば、それはいじめであり、
同法は第三者が「いじめである」あるいは「いじめではない」と判定するための
客観的な基準を設定していません。

 したがって被告側の主張には無理があると言わざるを得ませんし、
橿原市教育委員会が設置した調査委員会(委員長:出口治男弁護士)が
15年4月23日付で公表した調査報告書がなかったかのような対応です。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201504.html
 
 原告弁護団長の佐藤真理弁護士(奈良弁護士会)は
「被告側の主張は抽象的で、原告が提出した準備書面などの記載内容に
対する揚げ足取りに終始しており、きわめて不誠実な対応だ」
と厳しく批判しています。

 第7回口頭弁論は17年2月20日10時30分から。
 第8回口頭弁論は17年4月20日14時00分から、
いずれも奈良地裁201号法廷で行われます。

橿原市立中いじめ自死事件、第5回口頭弁論

[ 2016/10/07 22:25 ]
 2013年3月28日、いじめを苦に自死した奈良県橿原市立中1年生(当時)
女子の保護者が、同市と元同級生らを相手取って提訴した損害賠償請求訴訟の
第5回口頭弁論が、16年10月3日10時30分から約10分にわたって
奈良地裁201号法廷(木太伸広裁判長)で開かれました。

 亡くなった女子生徒の母親は
「たとえば生徒が赤い顔をしていたら、教師は発熱を疑うだろう。
 生徒が嘔吐したら、食中毒やノロウイルスへの感染を疑うだろう。
 教師は毎日、生徒たちの様子を見ているのだから『いつもとは違う』と気づき、
養護教諭や管理職、保護者に連絡することは安全配慮義務だ」
「同様に、いつもは快活な生徒がしょんぼりしていたら『様子がおかしい』と
気づくはずだ。いじめの被害にあっている可能性も含め、担任や学年団、
所属している部活の顧問など教員間で情報を共有するとともに、保護者とも
緊密に連絡をとることが安全配慮義務ではないか」
と問いかけています。

 本件については、橿原市教育委員会が設置した調査委員会
(委員長:出口治男弁護士)が15年4月23日付で調査報告書を公表しています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201504.html

 保護者は、調査報告書の記載内容に言及し、
「担任や学年主任らが娘の異変に気づいていたし、生前のアンケートなどで
自殺念慮がしっかりと確認できるにもかかわらず、一切の措置を講じず看過し、
漫然と放置したことを事実として認定している。
 『親に伝えていれば、最悪の悲劇は食い止める手立てとなった』と指摘している」
と述べたうえで、
「学校からは、いまに至っても説明はない」
と訴えています。

 こうした保護者の声に対し、橿原市の代理人・井上善雄弁護士は
「(裁判で)争うことになる」
とのみ述べました。
 すなわち保護者の問いかけには答えず、調査委の見解も無視しています。

 保護者は、橿原市行政不服審査会に対する意見書を提出しましたが、
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201607-1.html

「同審査会からは、まだなんの反応もない」
とのことです。

 第6回口頭弁論は12月19日14時00分から。
 第7回口頭弁論は17年2月20日10時30分から、
いずれも奈良地裁201号法廷にて行われます。
プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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