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兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

浜名湖ボート転覆事故、遺族が冊子をまとめる

[ 2013/06/24 20:27 ]
 2013年6月21日付朝日新聞愛知版は、

 10年6月18日、浜名湖ボート転覆事故で亡くなった
豊橋市立章南中学校の西野花菜(かな)さん(当時12)の遺族が、
事故や民事訴訟の記録、その時々の心情をまとめた冊子
「学校が守るべきいのち」をつくった。
 「この悲劇を繰り返さないでほしい」との思いをこめた。
 とりわけ教職員に読んでほしいという。

 父親の友章さんと母親の光美さんの編んだ冊子はA4判116ページ、
5章からなる。花菜さんへの思いのほか、事故が起きた後の学校や
市の対応、市や静岡県を相手に起こした損害賠償訴訟のいきさつ、
再発防止のための方策などを手記にまとめたもの。(中略)

 友章さんは20日、豊橋市教育委員会を訪れ、80冊を寄贈した。
市教委は25日に開く校長会で各学校に配る。
 友章さんは静岡県教委にも130冊を贈るとともに、豊橋の
学校以外の公的施設にも置いてもらおうと思っている。
 友章さんは「子どもたちの命を預かる現場の先生に、安全への意識を
持ってほしい。この冊子で遺族がどう感じるのか知り、自分のやるべき
ことを考えてほしい」と話す。
 希望者は1冊1千円で購入できる。
 郵便振替で口座番号「00880・7・152151」、
 振込先「KANA SMILE 編集委員会」。

と伝えています。

 友章さんは、
「この冊子は、学校現場で起こった事故と捉えて、遺族の視点で
まとめさせていただきました。二度とあのような悲しい事故が
繰り返されないよう、心から願っております。
 娘はもう帰って来ませんが、せめてこの事故を教訓に、学校が反省し、
少しでもその体質が変わってくれることを願っております。
 その結果、将来を担う子どもたちが豊かに成長出来るのなら、
それは私にとっても嬉しいことです」
とコメントしています。

 子どもたちは保護者の手を離れ、学校管理下での教育活動に参加
しているのです。
 保護者は
「学校は生徒たちの身体生命の安全を守るため万全を期している」
と信じるしかないのです。
 この信頼を裏切らないでほしい、と切に願うとともに、あらためて
西野花菜さんのご冥福をお祈りいたします。

筋金入りの隠蔽体質@豊橋市(その4)

[ 2013/02/06 08:22 ]
 読売オンラインは2013年2月4日付で、

 浜松市の浜名湖で2010年6月、訓練中のボートが転覆し、
女子生徒1人が死亡するなどした愛知県豊橋市立章南中学校の
卒業アルバムの記載事項を巡る問題で、同校と女子生徒の遺族側が、
アルバムに事故があったことや死亡した女子生徒の顔写真を
掲載することで大筋合意した。
 4日に最終決定する。
 学校側は、事故の記録と事故で死亡した西野花菜さん(当時12歳)
の顔写真を掲載しない方針を決めていた。これに遺族側が反発し、
市教委が調整していた。
 学校側が遺族に示した新たなアルバムの編集方針案では、
「静岡県立三ヶ日青年の家で実施した野外教育活動中に起きた
カッターボート転覆事故で、西野花菜さんの尊い生命を奪って
しまいました」と記載。クラスのページに西野さんの顔写真を載せる。

と報じました。

 これについて西野花菜さんの父、友章さんは
「学校側が遺族の主張をおおむね受け入れたもの」
とコメントしています。
 学校側は当初、事故発生前日の10年6月17日に撮影した
集合写真を卒業アルバムに掲載する、との方針でした。
 これが事故の隠蔽につながるのではないか、と危惧した遺族が
花菜さんの写真掲載を断ったところ、学校側は
「遺族の意向にしたがって、花菜さんの写真は掲載しない」
ことと決定しました。

 その後、友章さんが加藤正俊・豊橋市教育長に
「章南中は娘の写真を掲載しないようだ」
と伝えると教育長が学校に調整を要請し、その結果、卒業アルバムに
上記の文言を掲載することで合意した、ということです。

 友章さんは
「生徒たちには、事実を受けとめて卒業してもらいたい。
逃げない大人に成長してほしい、と願っている」
と話しています。

 豊橋市および章南中関係者には、
「学校の教師は、学校の教育活動により生じるおそれのある危険から
生徒を保護すべき義務を負っており、危険を伴う技術を指導する場合
には、事故の発生を未然に防止するために必要にして十分な措置を
講じる注意義務がある」
という山口地裁岩国支部判決(平7.12.27)を真剣に受け止める
とともに
「学校教育の場において、生徒の生命及び身体の安全を守るのは
第一次的に教職員であることを強く自覚し」、
「再発防止に向けて不断の努力をすることを約する」
という和解文書の記載内容を実行することを、切に望むところです。

筋金入りの隠蔽体質@豊橋市(その3)

[ 2013/01/31 08:25 ]
 2013年1月30日付朝日新聞名古屋本社版は

 2010年に浜名湖でボートが転覆して中学1年の女子生徒が
死亡した事故で、通っていた中学校の卒業アルバムに事故のことを
掲載するかで遺族と学校が対立している。
 掲載を求めている遺族に対して、学校側は「生徒のフラッシュバック
を起こすかもしれない」と掲載しない考えだ。

 事故は、愛知県豊橋市立章南中学校の野外活動中に起きた。
 死亡した西野花菜さん(当時12)の両親が豊橋市などを提訴し、
昨年10月、引率教員の責任も認める形で和解が成立した。
 市教育委員会によると、学校側が昨年12月、花菜さんが写っている
入学式や教室での写真を卒業アルバムに掲載したいと両親に申し出た。
 両親は「事故のことや、裁判の和解文も載せてほしい」と求めたが、
教員と保護者らによる検討委員会は「事故は触れない」と回答した。

 父の友章さんは「再発防止のために裁判まで起こしたのにいまだに
学校が事故を隠そうとしているように思える」と話す。
事故について掲載しない場合は「花菜の写真を使わないでほしい」と語る。
 アルバムを間に合わせるには2月1日までに結論を出す必要がある。
 市教委は29日、検討委員会で再度話し合うよう指導した。
 学校教育課の宮崎正道課長は「同級生らは一緒に卒業したいと願って、
写真は掲載されるべきだ。事故の記録については学校でしっかり調整
してもらう」と話した。


と報じています。

 これによると学校側は、12年12月の段階では「生徒のフラッシュバック」
についてはまったく考慮していませんでしたが、保護者から事故についての
要望があった途端「フラッシュバック」に言及しはじめた、ということになります。
 つまり、生徒たちに配慮しているかのようによそおってはいますが、
暴風雨に見舞われ、大雨・雷・強風・波浪・洪水注意報が発令されていたにも
かかわらず、ボートを出港させるという
「校長(当時)の判断ミスによって発生させたボート転覆事故は、なかったこと
にしたい」
というのが本音ではないでしょうか?

 ということであれば、当ブログ12年11月2日付記事でもご紹介しましたが、
豊橋市が和解文書で
「学校教育の場において、生徒の生命及び身体の安全を守るのは第一次的に
教職員であることを強く自覚し」、
「再発防止に向けて不断の努力をすることを約する」
としたことを無視しようとするもの、と言わざるを得ません。

 事故を発生させ、在校生の尊い命を失わせたという事実から目をそむけ、
ただ教員のメンツを守ることに汲々とする姿勢には、西野花菜さんと保護者に
対する敬意は感じられませんし、卒業する生徒たちに対しても失礼では
ないでしょうか?

保護者の知る権利について(その22)

[ 2012/11/02 07:03 ]
 2012年10月25日付読売新聞静岡版は

 浜松市の浜名湖で2010年6月に起きたボート訓練中の転覆事故
を巡り、死亡した愛知県豊橋市立章南中1年西野花菜さん(当時12歳)
の両親が起こした損害賠償請求訴訟で、両親と豊橋市との和解が24日、
名古屋地裁豊橋支部で成立した。
 市が事故の責任を認め、謝罪するなどの内容。
 訓練を実施した「三ヶ日青年の家」の指定管理者の小学館集英社
プロダクション(東京)との和解も成立し、青年の家設置者の静岡県とは
県議会の議決を経て和解する。
 和解条項では、学校が悪天候での訓練の安全性を検討しなかったこと
などについて、豊橋市が責任を認めるとした。さらに市長が両親に謝罪し、
謝罪内容を明らかにするとともに、再発防止に努めるとしている。
 西野さんの父友章さんは「ほっとしている反面、責任を認めるのに
なぜこんなに時間がかかるのかと思う」と話した。
 今後は事故を風化させないため、経過を冊子にまとめて学校や図書館に
寄付するほか、ホームページを開設して情報を公開していくという。

と報じています。

 これを受けて佐原光一・豊橋市長は記者会見し、謝罪しました。
 10月26日付毎日新聞によると

 浜松市の浜名湖で10年6月、手こぎボートが転覆し愛知県豊橋市立
章南中学1年の西野花菜さん(当時12歳)が死亡した事故で同市の
佐原光一市長が25日、記者会見し、「尊い命が失われ、ご両親に癒やし
がたい悲しみやご心痛を与えたことに衷心よりおわびします」と謝罪した。
 両親が起こした民事訴訟で、市側が責任を認めて謝罪する内容で和解が
成立したことを受けた対応。市長が公式の場で謝罪するのは初めて。
両親には日を改めて直接謝罪する。
 和解勧告後に市の責任を認めたことについては「争うことは本意では
なかった。和解案が受け入れられる内容で、花菜さんの学年(の生徒)が
中学にいるうちに答えを出したいと思った」と述べた。

とのことです。

 あらためて西野花菜さんのご冥福をお祈りいたします。
 和解は成立しましたが、あくまで出発点にすぎません。
 なぜなら和解文書には豊橋市が「学校教育の場において、生徒の生命
及び身体の安全を守るのは第一次的に教職員であることを強く自覚し」、
「再発防止に向けて不断の努力をすることを約する」とあり、これを
どのように実行させていくか、こそが課題だからです。

 「学校には安全配慮義務がある、これが大前提である」というのが
文部科学省の公式見解です。
 生徒の安全を最優先するのはあたりまえのことであり、あたりまえのことを
あたりまえにできなかったから事故が発生したのです。
 学校と学校設置者は、まずこの事実に真摯に向き合い、真相究明に全力を
尽くし、反省すべきは反省し、改めるべきは改め、謝罪すべきことは謝罪する。
これらは、まさにあたりまえのことです。

 龍野高校と兵庫県には早急に事故の全容を究明し、実効性ある再発防止策を
策定するよう求めます。

筋金入りの無責任体質@豊橋市(その2)

[ 2012/08/28 06:48 ]
 静岡県と小学館集英社プロダクションは責任を認めて遺族に謝罪しました。
 静岡県立三ケ日青年の家は海洋活動プログラムを中止し、静岡県教育委員会は
事故調査報告書を作成、公表しています。
 静岡県警は業務上過失致死容疑で、現在も捜査を継続しています。

 これはのちのことですが、事故から1年が経過した11年6月26日には
川勝平太・静岡県知事も出席して、三ケ日青年の家で慰霊式を開催し、
西野花菜さんをイメージしたブロンズ像の除幕式を行いました。
 小学館集英社プロダクションは6月18日を「償いの日」として、
本社でもセレモニーを開催しています。
 花菜さんの父、西野友章さんは、静岡県と小学館集英社プロダクションには
「誠心誠意の対応を見せてもらっている」
と評価しています。

 しかし豊橋市は、
「事故が起こったのは静岡県と施設管理者の責任だ。われわれは被害者である」
という姿勢を崩していません。
 章南中の校長が作成した事故報告書の写しも西野さんには渡していません。
 そして独立行政法人・日本スポーツ振興センターに提出した災害報告書には
「天候が突然急変し、事故が発生した」
と記載し、天変地異による不可抗力、との見方を示しています。
 大雨・雷・強風・波浪・洪水注意報が発令されていたことも、カッターが
出港した時点ですでに暴風雨に見舞われていたことも一切記載されていません。

 西野友章さんは、
「豊橋市立中学校に在籍していた豊橋市民が、学校の授業の一環として行われた
野外活動に参加している最中に死亡した。にもかかわらず豊橋市は事故原因の
究明もせず、遺族に対する説明も謝罪もない。これには納得いかない」
として佐原光一市長に要望書を提出するとともに、17,000人を上回る市民の
署名を添付して、原因究明と再発防止を求める請願書を豊橋市議会に提出しました。
 しかし市長も議会も市教委も学校も、痛切な市民の声に真摯に耳を傾けることを
していません。
 このため12年5月1日、名古屋地裁豊橋支部に提訴しました。

 西野友章さんは7月4日に行われた第1回口頭弁論で、
「学校は子どものいのちを率先して守らなければならない」にもかかわらず、
「豊橋市はあいまいなまま」で、「いまの姿勢のままでは安心して子どもを預ける
ことはできない」という思いから提訴するに至った、とその胸中を切々と訴えました。

 民事訴訟を提訴するには、損害賠償請求訴訟という形式を取らざるを得ません。
 しかし西野さんが求めているのは、断じてお金などではありません。
 求めているのは、謝罪と事実関係の究明と再発防止策の策定です。
 それは「こんな悲しい事故が二度と起きないように努力し続けてもらうことこそが、
娘の望んでいること」と信じているからです。

 花菜さんは、ひとりっ子でした。
 ご両親は、遺骨をセラミックで焼き固めたネームプレートを位牌代わりとして、
「もう絶対に、二度とひとりっきりにはしない!」
との思いを込めて、いつも話しかけています。
プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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