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兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

龍野高校の対応を検証する(その7)

[ 2020/07/16 09:01 ]
 2020年6月19日付朝日新聞愛知版は、

 浜松市の浜名湖へ校外学習に来た愛知県豊橋市立章南中1年の
西野花菜さん(当時12)が亡くなったボート転覆事故から18日で
10年を迎えた。豊橋市内の全小中学校で追悼行事があり、
章南中では父親の友章さんが教職員に向けて講演した。
友章さんは、子どもたちの命を守るために事故を教訓にしてほしい
と強く訴えた。
 豊橋市は命日を「学校いのちの日」と定め、今年も小中学生が
花菜さんの冥福を祈り、命の尊さを見つめ直した。
 章南中では、友章さんが教職員23人に「事例から学ぶ学校事故の
予防について」をテーマに話した。市の若手教員研修では2年前から
講師を務めているが、花菜さんが通った同校で話すのは初めて。
「教訓をつないでほしい」と学校側が要望して実現した。
(中略)
 同校では友章さん夫妻が寄贈した本を「花菜文庫」として活用しており、
現在では541冊になる。宮林秀和校長は「生徒の命を守るのは、
第一に教員であることを忘れてはならない。10年を節目と考えず、
事故のことを引き継いでいく」と話した。

と伝えました。

 一方、20年7月6日付神戸新聞夕刊は、

 兵庫県立神戸高塚高校(神戸市西区)で、遅刻指導中の教師が閉めた
校門に1年生の女子生徒=当時(15)=が挟まれ死亡した事件は6日、
発生から30年となった。校門前では市民団体が追悼集会を開き、
約20人が黙とう。同校内でも校長が教職員に訓示した。
 市民団体「生命の管理はもうやめて!」が実施。校門前にカーネーションを
並べて、生徒たちの登校を見送った後、発生時刻の午前8時半に黙とうした。
 その後、参加者が30年間の思いを語った。女子生徒の1学年上だった
卒業生の女性は、「私は家族を持ったが、女子生徒の時間は止まったまま。
当時、校長が語った『あと10分早ければ、事故は起きなかった』という
言葉への違和感は消えない」と語った。
 同校の職員会議でも教員ら約40人が黙とう。仲山恵博校長が
「二度とあってはならない事故。目の前の生徒一人一人を大切にしてほしい」
と述べた。
(後略)

 いずれも学校管理下で発生した事故によって、在校生が亡くなったという
事案です。
 豊橋市は、事故の記憶を風化させまいと被害生徒の保護者に協力を要請し、
具体的なアクションを起こしています。
 これは学校事故における、さいたま市や名古屋市の事後対応に通ずるものです。

 一方、神戸高塚高の追悼集会は市民団体が主催し、しかも同高は校内への
立ち入りを認めていません。
 すなわち兵庫県は主体的に関与しておらず、あたかも
「迷惑行為を黙認している」かのような対応です。
 校長が職員会議で訓示しましたが、実効性ある再発防止策を策定し
運用するために、具体的になにをどうするのか?という視点が感じられません。

 これは龍野高において、リサさんが巻き込まれた事故を反省し、
教訓を得ようという動きがみられないことと通底するものであることは、
残念ながら認めざるを得ません。
 兵庫県民の皆さん、この状況をどのように思われますか?

浜名湖ボート転覆事故、遺族が語る

[ 2014/01/15 20:04 ]
 2010年6月、浜名湖カッターボート転覆事故で亡くなった
豊橋市立章南中1年(当時)西野花菜さんの父、友章さんが
豊橋市のポータルサイト、バリナビTVに出演しました。
http://www.ustream.tv/recorded/42713633

 事故発生に至る機序について、また学校と市教委および行政の、
事後対応における問題点について率直に語っています。
 ぜひご覧ください。

浜名湖ボート転覆事故、追悼式を開催

[ 2013/12/25 15:23 ]
 2013年12月24日付読売新聞愛知版は

 浜名湖(浜松市)で2010年6月、野外学習中に起きたボート転覆事故で
死亡した豊橋市立章南中学校1年の西野花菜さん(当時12歳)を悼む
「菜の花キャンドル」が23日夕、西野さんの自宅に近い豊橋市の公園で
初めて開かれ、同級生らがろうそくに火をともして西野さんの冥福を祈り、
学校行事での事故が二度と起きないよう願った。
 事故が起きてから毎年この時期、現場の三ケ日青年の家で指定管理者の
小学館集英社プロダクションが開いてきたが、同社が今年度いっぱいで
指定管理者でなくなることや、遺族の「同級生たちが参加しやすいように」
という願いもあり、遺族主催で会場が移された。
 会場ではこの日、同級生や近くの子どもたちが、ペットボトルで作った
2000本のろうそくを並べ、クリスマスリースや富士山の形を浮かび
上がらせた。
 西野さんの父親の友章さんは「花菜の同級生にはつらい思い出があるが、
絆を深く受け止められる大人に成長してほしい」と話した。
 また、西野さんと同じボートに乗っていて湖に投げ出されたという男子生徒は
「花菜ちゃんのことは決して忘れない。たくさんの人が集まり、事故を風化
させないという思いはみんなに伝わったと思う」と話していた。

と伝えました。


 友章さんによると、「菜の花キャンドル」を豊橋市で開催するにあたって、
章南中が主催するよう申し入れましたが拒否されたため遺族が主催した、
とのことです。
 当日は終了間際になって、同中の元校長と現校長がそろって姿を見せは
しましたが、あくまで「個人として」参加したにすぎず、友章さんは
「アリバイ工作としか思えない」と不快感を表明しました。
 一方、
「三ケ日青年の家、静岡県教育委員会、小学館集英社プロダクションの関係者
らが午前中から会場に詰め、準備と後片付けに協力してくれたことに心から
感謝している。多くの同級生や保護者の方が参加してくれたことにも救われた」
と述べたうえで、
「学校は事実から目をそむけてはいけない。にもかかわらず記憶を風化させない
こと、再発防止に努めることに、本気で取り組んでいるのかと疑問に感じる。
 本来地域や生徒への働きかけは学校が主体となってやるべきこと。自分たちの
立場を考え直すべきだ」と強調しました。

http://mikkabi.shopro.co.jp/

石原元秀氏について(その15)

[ 2013/12/15 08:24 ]
 2013年12月12日付読売新聞長野版は

 信濃町の野尻湖で5月、合宿中の駒沢大吹奏楽部の部員2人が湖に
飛び込んで死亡した事故で、学生に対する安全配慮義務違反があったと
して、死亡した1年野呂千賀子さん(当時18歳)の両親が、同大や
吹奏楽部長だった男性教授らに、約7100万円の損害賠償を求めた訴訟の
第1回口頭弁論が11日、東京地裁(倉地真寿美裁判長)であった。
 大学側は「学生の任意の行動について指導者や大学が安全配慮義務を負う
ことはない」などとして請求の棄却を求めた。(中略)
 大学は6月に公表した事故調査報告書で「吹奏楽部として深みに飛び込む
ことが恒例になっていたとは認められないが、部員が飛び込むことは過去にも
あった」と報告。2人が飛び込んだのは、「水遊びがエスカレートしたため」
と結論づけた。

と伝えました。
 また13年12月13日付読売新聞宮城版は

 東松島市立野蒜(のびる)小学校の体育館に避難した住民が、津波で死亡
したのは市の避難誘導に問題があったためだとして遺族3人が市を相手取り、
5359万円の損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が12日、仙台地裁
(市川多美子裁判長)であった。市側と遺族側の双方が書面を提出し、
教諭らが住民を体育館に誘導したかを巡り、主張が対立した。(中略)
 前回の弁論で全面的に争う姿勢を示した市側は、訴状に反論する準備書面を
提出し、「住民らを体育館に誘導していない」と遺族側の主張を否定した。
 遺族側はこの書面にさらに反論する準備書面などを提出。2011年の市議会
9月定例会で、市の教育長が「(学校側が)避難してきた住民らを体育館に誘導
した」と認める答弁をしていることなどを挙げ、矛盾を指摘、釈明を求めた。

と報じています。

 駒沢大学も東松島市も意を尽くして説明していれば、遺族は納得しないまでも、
理解は得られたのではないでしょうか?
 もちろん「意を尽くして説明する」とは、簡単なことではありません。
 事実を精緻に調査し、ありのままを包み隠さず伝え、反省すべきは反省し、
改めるべきは改め、謝罪すべきは謝罪することです。

 10年6月18日に発生した浜名湖ボート転覆事故で、静岡県警は
13年2月12日、豊橋市立章南中の元校長ら6人を業務上過失致死の疑いで
書類送検しました。
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO51618950S3A210C1CC0000/

 この事故で亡くなった同中1年(当時)西野花菜さんの父、友章さんは、
「謝り続けながら反省をくり返し、再発防止に向けて不断の努力をしている人に
対しては、当初あった強い怒りや憎しみは徐々に和らいだ。しかしそうでない
被疑者に対しては、強い怒りと憎悪をもって起訴を望む」と、その真情を
語っています。

 07年5月24日、龍野高テニス部の練習中に発生した事故について
兵庫県教育委員会は
「石原元秀校長(当時、現・岡山白陵中高校長、兵庫県上郡町教育委員)は
誠心誠意対応した」と主張しています。
 しかし石原氏は12年12月7日、神戸地裁(植屋伸一裁判長)で行われた
証人尋問で
「事故に関する調査はしていない。原因究明が再発防止につながるとは思わない。
謝罪すれば道義的責任が法的責任にすり替えられる」と、一方的な主張を繰り返す
にとどまりました。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201212-9.html

 石原氏と兵庫県教委は「生業に貴賤はないが、生き方に貴賤はある」という
勝海舟の言葉を、じっくりとかみしめるべきではないでしょうか。

浜名湖ボート転覆事故、遺族が冊子を愛知県教委に贈る

[ 2013/11/30 09:05 ]
 当ブログ2013年6月24日付記事の続報です。

 13年11月28日付読売新聞愛知版は

 浜松市の浜名湖で2010年、ボートが転覆して死亡した豊橋市立章南中学校
1年西野花菜さん(当時12歳)の両親が27日、再発防止に生かしてもらおうと、
事故を巡る3年間の記録をまとめた冊子約70冊と売上金18万7000円を
県教育委員会に寄贈した。
 「学校が守るべきいのち」と題した冊子は、事故の概要や事故後の豊橋市の対応、
訴訟の経過などが記され、学校の危機管理がどうあるべきかを遺族の視点で
つづっている。一般向けに実費1000円で販売している。
 この日、県庁を訪れた父親の友章さんは、冊子などを野村道朗教育長に手渡した。
 野村教育長は「安全に対する教員の意識を高めていきたい」と話した。
 冊子は野外での安全教育や危機管理など教員の研修に使うという。
 友章さんは「危機管理に対する学校の意識が希薄だったため、事故は起きた。
意識の改善が進むか、見守っていきたい」と話した。

と報じました。

 これについて10年6月、川崎市立中3年だった次男がいじめを苦に自殺した
篠原宏明さんは、
「西野さんの活動には頭が下がる。西野さんの働きかけが事故を風化させず、
教育行政の意識を変えていけると信じている」とコメントしています。

 NPO法人・ジェントルハートプロジェクトの武田さち子理事は
「せっかくの善意なのだから、きちんと生かしてほしい。冊子がボロボロになるまで、
ボロボロになっても、みんなで回し読みしてほしい。読んだ内容を他の人にも伝えて
ほしい。冊子を自費で作って配布しなければならなかった親の無念を理解してほしい。
 でもこれは本来、行政がやるべきこと」と指摘しています。

 事故発生に至る機序と、学校および豊橋市教委の事後対応につきましては
「浜名湖カッターボート転覆事故を考える2」
http://always-kana.jimdo.com/
をご参照ください。
プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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