FC2ブログ

兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

大津地裁、いじめ自死事件で画期的な判決言い渡す

[ 2019/02/22 18:48 ]
 2019年2月20日付京都新聞は

 大津市で11年10月、中学2年の男子生徒=当時(15)=が自殺したのは
元同級生によるいじめが原因として、遺族が元同級生3人と保護者に
計3800万円の損害賠償を求めた訴訟で、大津地裁(西岡繁靖裁判長)は
19日、元同級生2人に約3700万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
(中略)
 大津市は自殺との因果関係や過失責任を認め、15年に和解が成立している。
 大津いじめ事件は、いじめの問題を社会に広く投げかけ、学校に常設の
対策組織を置くことを明記した「いじめ防止対策推進法」が成立するきっかけと
なった。
 「何とか息子の名誉を回復させてあげたい」。両親は大津地裁に提訴した。
裁判は丸7年、審理は33回に及んだ。
 判決後の会見で、父親と遺族側代理人の石田達也弁護士は
「いじめは、一般的に人を死に追い込む危険な行為だと初めて認められた。
大きな一歩だ」と何度も強調した。

と伝えています。

 これについて、同級生らからのいじめを苦に自死した奈良県橿原市立中
1年生女子(当時)の母親は
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201704-2.html

「いじめが自殺を招来するという、いじめと自殺を直線的に結び、通常損害
が認められた。
 国が、全国の教育委員会が、この大きな大きな警鐘をしっかりと受け止めて、
旧態依然とした対応を、根本から変えるときではないのかと思う。
 この判決を契機に、学校現場での児童生徒を取り巻く環境の改善を願う
とともに、大津のご遺族が開けた風穴によって、全国の「いじめ」裁判の
風通しが良くなることを切に願う」
とコメントしています。
スポンサーサイト

仙台高裁、岩手県立高教諭の暴力を厳しく指弾

[ 2019/02/06 08:46 ]

 2019年2月2日付河北新報は

 岩手県立盛岡一高の元バレーボール部員の男性(27)が在学中、
元部顧問の40代男性教諭からの暴力や暴言で心的外傷後ストレス
障害(PTSD)になったとして、教諭と県に計約200万円の損害賠償を
求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は1日、県に20万円の支払い
を命じた一審盛岡地裁判決を変更、慰謝料を増額し、県に40万円の
賠償を命じた。
 小川浩裁判長は教諭が部活動中、男性に平手打ちした事実や
「お前のような人間が社会を駄目にする」などと言い放った事実を
新たに認定。体罰や男性の人格を否定するような言動は
「教員の裁量の範囲を超えて違法」と判断した。
 教諭が一審での尋問で「平手打ちは『びんた』と異なり暴力ではない」
などと供述した点も「詭弁だ」と指弾したが、暴力や暴言とPTSDの
罹患との因果関係は認めなかった。
 判決後に仙台市内で記者会見した男性の父親は、同じ教諭が指導した
不来方高の男子生徒が昨年7月に自殺したことに触れ、「息子も自殺と
紙一重の状況だった。学校がまともな調査をしていれば、男子生徒が
死ぬことはなかった」と学校側の対応を批判した。(後略)

と報じています。

 上記記事にあるように、ひとりの教諭が盛岡一高と不来方高で
生徒に対する暴力と暴言を繰り返し、生徒にPTSDを発症させ、
ついには生徒を自死に追い込んだりしていたのです。
 この教諭の言動は看過できませんが、残念ながらほかにも同様の
例があります。

 09年8月22日、大分県立竹田高剣道部の練習中に工藤剣太さん
(当時2年)を熱中症による多臓器不全で死亡させた坂本忠文・元教諭は、
前任校の大分舞鶴高でも剣道部員に重傷を負わせたことが
明らかになっています。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201606-2.html

 つまり暴力と暴言を、自らの「指導メソッド」と勘違いしてしまって
いる教員は全国各地にいる、ということです。
 しかも本人が反省しないままなのはもちろんのこと、懲戒処分も
受けないまま野放しにされているという、恐るべき現実があります。

 剣太さんの母・奈美さんは
「教諭と生徒という絶対的な力関係のもと、なにも抵抗できない部員
への暴力や暴言が繰り返されていることが明らかになりました。
 これは顧問教諭による『部活動の私物化』にすぎず、強い憤りを覚えます。
 部活動は学校教育活動の一環であり、生徒たちの健全な成長の
ためのもので、指導者が名声を得るためのものではありません。
 厳しい指導と暴力は別もの。『平手打ち』も『ビンタ』も同じ暴力です。
 自身の指導力不足を生徒のせいにして、暴力や暴言でいうことを
きかせるというのは、もはや部活動とは言えません」
と厳しく批判しています。

全国学校事故・事件を語る会、大集会日程を発表

[ 2019/01/30 16:05 ]
 「全国学校事故・事件を語る会」(代表世話人:内海千春氏・宮脇勝哉氏)が
2019年度シンポジウムを以下の要領で開催します。

日時: 2019年6月1日(土)~ 2日(日)
会場: 兵庫県立のじぎく会館
神戸市中央区山本通4丁目22-15

 詳細は
https://katarukai.jimdo.com/
をご参照ください。

日体大で「学校・部活動における重大事件・事故から学ぶ研修会」開催

[ 2018/12/15 10:22 ]
 2018年12月13日、日本体育大学スポーツ危機管理研究所が
18年度第3回「学校・部活動における重大事件・事故から学ぶ研修会」
を開催し、同大の学生および一般の聴衆が約190人集まりました。

 今回のテーマは「学校における『指導死』、『いじめ』問題について考える」
 一般社団法人・ここから未来の代表理事・大貫隆志氏、神戸市立小で
発生したいじめ恐喝事件被害者の父、奈良県橿原市立中で発生した
いじめ自殺事件被害者の母が登壇しました。

 大貫氏は、教員たちが学校教育法第11条にある「懲戒権」を拡大解釈
して濫用しているとし、
「教員の指導を受けた直後に生徒が自死してしまう事案の多くは、
計画性もなく教員個人の判断による恣意的な指導がまかり通っているため、
指導と懲戒の境界がきわめて曖昧になっている」
と指摘しました。
 そのうえで、殴る蹴るといった暴行を加えられたわけではないのに
「長時間にわたって暴言を浴びせたり、生徒の言い分に耳を貸さなかったり
して子どもの尊厳を著しく傷つけている。
 『子どものため』の指導といいながら、実は子どもたちを追い詰めている。
 子どもは十分な可能性をもった存在だと規定し、『子どもとともに』
成長を支援していく、という考え方にシフトチェンジすることが求められる」
と述べました。

 教育評論家・武田さち子氏の調査によれば、1989年度-2017年度に
かけて78件の指導死事案(うち10件は未遂)が発生していますが、
指導死に関する公式統計はどこにもなく、したがってこれはあくまで
氷山の一角と言わざるを得ません。

 さらに大貫氏は、自身が鹿児島県奄美市で発生した指導死事件の
調査委員を務めたことを明らかにしたうえで
「6名の委員が協力して、報告書の公表版も黒塗りにしなければならない
部分を極力少なくした。これは全国の先生たちに読んでもらいたいからだ。
 教員に悪意がなくても、指一本触れることなくても、生徒のいのちを
奪ってしまうことがあるのだと、ぜひ知ってほしい」
と訴えました。
https://digital.asahi.com/articles/ASLD95VYBLD9TLTB00L.html?iref=pc_ss_date
http://www.city.amami.lg.jp/somu/documents/daisansyaiinkaihoukokusyo.pdf


 橿原市のいじめ被害者の母親は
「熱中症も指導死もいじめ自死も、教育現場で起こった悲劇的な死は、
食い止めることができたはずだ」
と指摘し、
「担任は娘の死後に、娘が教室内で孤立していた様子を話してくれた。
異常な状態にあったことを把握していたにもかかわらず、学年団や
管理職と情報を共有していなかったし、保護者にも伝達しなかった。
 みんなで守ってあげる、という姿勢を示していれば自死は防げた」
と批判しました。
 そのうえで、会場に詰めかけた学生たちに
「教員になって問題の端緒を発見したときには、ひとりで抱え込まないこと。
 子どもたちの心と体を救護する先生になるようお願いしたい」
と語りかけました。

 南部さおり・同大准教授は
「今年度はこれでプログラムを終了するが、来年度も引き続き研修会を
開催する。
 今年度と同様、10月から12月にかけて3回程度の開催を予定している」
と述べました。

大阪市の水泳事故、和解成立

[ 2018/12/15 00:01 ]
 2013年8月14日、大阪市の障害者向け水泳教室の練習中に死亡した
国本考太さん(当時24歳)の両親が、運営していたNPO法人と
女性コーチを相手取って提訴している損害賠償請求訴訟の控訴審。
 18年12月12日、大阪高裁(受命裁判官:角田ゆみ)で和解が
成立しました。

 和解調書には、コーチが注意義務を怠ったこと。
 そしてコーチの注意義務違反と考太さんの死亡の間に、相当因果関係が
あることを明記しています。
 さらに、コーチらが「考太さんはてんかんにより死亡した」との主張を
撤回し、今後は同様の主張をしないことを確約しました。

 両親によると、同日の和解協議の場にコーチが姿を現し、
「裁判上やむを得ないことだったとはいえ、申し訳なかった」
と釈明しつつ謝罪した、とのことです。

 一審・大阪地裁判決は、コーチには注意義務違反あったと認めながら、
考太さんが亡くなったという事実との間に因果関係があるとは認定しません
でした。
http://shunichimori.blog130.fc2.com/blog-date-201706-1.html

 これが、両親が控訴した理由でしたが、被控訴人であるコーチ側が
認めたことで所期の目的を達成できました。
 母親は
「(考太さんが)褒めてくれると思う」
と述べ、「全国学校事故・事件を語る会」の代表世話人、宮脇勝哉氏は
「画期的な和解内容」
と高く評価しました。

 熱中症についての知識は多くの人に共有されていますが、水泳中に
発症する可能性があることは、いまだ十分に理解が広まっているとは
いえない状況です。
 両親は同様の事故を再発させないために、今後も啓発活動を続けていく
意向を明らかにしました。
プロフィール

heppoko runner

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

最新トラックバック