兵庫県立龍野高校テニス部事故を考えるウェブサイト

2007年5月24日、兵庫県立龍野高校テニス部の練習中に倒れ、いまも意識が戻らないリサさん。事故発生とその後の状況について検証し、ともに考えたいと思います。

筋金入りの隠蔽体質@茨城県

[ 2012/05/15 22:16 ]
 1999年7月9日付朝日新聞茨城版に

 茨城県の県北地区高校長会(会長・中村克也日立商高校長)が、
校内でいじめや自殺などが起きた場合、「隠せることは隠す」など
とするマスコミ対応の文書を作成。会合の席で各校長に配布して
いたことが8日、わかった。一部の高校では教職員全員に配った
ところもあった。同校長会は「内容的に問題があった」として、近く
回収を指示することにしている。

 問題の文書は「生徒事故とマスコミ対策」の題でB4用紙一枚に
まとめられた資料。日立、常陸太田、北茨城、高萩などの県、私立
高校、養護学校計18校の校長が参加して、先月21日に常陸太田
市内で開かれた定例会で配られた。
 文書では
「マスコミに察知されるというスタンスで準備すること」
「記者会見は1回で。30分以内に終わらせる」
などと具体的にマスコミ対策を説明。
「被害者=善、学校=悪という判定で取材してくる。学校が善という
方向に持っていく」
「隠せるものは隠す=ばれた時、隠した理由を説明できるようにしておく」
と、情報操作や隠ぺいを勧めるくだりもあった。
 この文書は各校長が持ち帰り、18校中数校では教職員にも配布。
一部教員から「何でも隠そうという対応に読み取れ、もみ消しにつながる
恐れがある」「いじめや暴力問題の真の解決にならない」などと批判が
出ていた。

という記事がありました。

 まさにとんでもないことで、開いた口がふさがりません。

 これはたまたま表沙汰になりましたが、茨城県は文書管理が杜撰で
やり方がまずかった、にすぎません。
 もっと巧妙に情報を隠蔽し、捏造している例は枚挙に暇がない、
というのが実態です。

 「学校にとって大事なのは学校で、生徒ではない」
という意識が教育現場に蔓延していることを示すものです。
 保護者の皆さんは、これを「当然のこと」と容認されますか?

筋金入りの隠蔽体質@兵庫県

[ 2012/04/30 08:33 ]
 2012年4月27日付東京新聞「筆洗」は、

 「江戸の敵を長崎で討つ」。検察審査会に提出した捜査報告書が偽造されて
いた驚くべき事実に、こんな言葉が浮かぶ。検察審査会を利用し、自らは起訴
を断念した政治家の命脈を絶とうとしたのではないか。そう疑われても仕方の
ない捜査だった▼民主党の小沢一郎元代表にきのう、無罪判決が下された。
小沢氏に道義的な責任は残るが、この裁判の敗者は誰かと考えてみた。強制
起訴した検察審査会や指定弁護人ではない。法廷には姿がなかった検察組織
である▼ロッキード、リクルート事件など、政治家や高級官僚を立件した輝か
しい歴史がある特捜検察も、有罪立証には綱渡りの場面があった。負の遺産は
継承されず、残ったのは尊大な世直し意識だった。その姿は無謀な戦争に突き
進んだ昭和の軍官僚たちの姿と重なる▼日露戦争は革命思想が浸透したロシア
国内の混乱の要因もあり、薄氷を踏む勝利だった。陸軍参謀本部が残したのは、
司馬遼太郎さんが「明治後日本で発行された最大の愚書」と憤るほど都合の
悪い事実を隠蔽した戦史だ▼実戦の経験のない若手将校には完勝したイメージ
だけが残り、その慢心は昭和の戦争で日本を破滅に導いた。二つの戦争で旗を
振り続けたのは新聞だった▼筆者は長く検察を取材してきた。特捜検察をおごり
高ぶらせた責任を顧みなければならない、と自省を込めて書く。

と書いています。
 この指摘には、多くの皆さんが同意されるのではないでしょうか。

 一方、リサさんの裁判において被告・兵庫県は、
「学校管理下で事故が発生したからといって、その詳細について保護者に説明
しなければならないという、法的根拠はない」
と主張しています。
 すなわち
「都合の悪い事実を隠蔽する」
と堂々と宣言しているのです。

 彼らは、学校管理下で事故を発生させたという「負の遺産」を継承しようとせず、
教師は無謬であるという、なんの根拠もない「安全神話」を作り、これに拘泥し
検証も反省も謝罪もせず、ひたすら責任を回避しようとする卑怯で愚劣な姿勢が、
ありありと浮びあがってきます。
 「全国学校事故・事件を語る会」の代表世話人、宮脇勝哉氏は、
「学校管理下で子どもたちが被害に遭うというのは、学校にとって失敗例だ。
失敗に学ぼうとしない思いあがった体質が、事故を繰り返し発生させている」
と、厳しく批判しています。
 「慢心が破滅に導く」のは、東京電力福島第一原発事故でも明らかになった
ところであり、兵庫県教育委員会は猛省すべきではないでしょうか。

4月に熱中症!小学生10人搬送される

[ 2012/04/22 08:33 ]
 2012年4月20日付朝日新聞は

 19日午後0時40分ごろ、大阪府八尾市立東山本小学校(秦祐一校長)の
教員から「体力測定後に、児童が気分が悪いと訴えている」と119番通報が
あった。八尾市消防本部によると、6年生の男児4人と女児6人の計10人が
病院に搬送されたがいずれも症状は軽かった。
 熱中症の可能性があるという。
 19日の八尾市の最高気温は24度で、平年より3.4度高く今年最高だった。

と報じています。
 
 中井誠一・京都女子大学教授は、4月19日放送のNHKニュースウォッチ9で、
「4月でも熱中症によって亡くなられた患者さんもいる」
と指摘し、暑さへの馴化が進んでいない時期に運動することの危険性について
警戒を呼びかけました。
 中井氏らは、1990年代から熱中症の危険性について、告知しています。
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/sympo080630/nakai.pdf
 これは日野一男・実践女子短大教授の指摘とも一致しています。

 一方、07年度龍野高校長だった石原元秀氏(現・岡山白陵中高校長)は
神戸地裁に提出した陳述書において
「私は、夏場に高温の下で運動をすると熱中症に罹患する危険があることは
理解しておりました」
と述べています。
 つまり
「4月や5月に熱中症を発症することはない、と高をくくっていた」
わけです。

 しかし文部科学省と独立行政法人・日本スポーツ振興センターが共同で
03年6月30日付で作成し、全国の高校に配布した
『熱中症を予防しよう−知って防ごう熱中症−』
という資料のなかで
「気温が高いと熱中症の危険が高まりますが、それほど気温が高くなくても
湿度が高い場合は発生します」
「また急に暑くなり、体が暑さに慣れていないときに多く発生します。暑さに
慣れるまでは、短時間で軽めの運動から始め、徐々に慣らしていきましょう」
と記載し、注意を喚起していたという事実があります。
 すなわち石原氏の主張は、自らの勉強不足を露呈するものにすぎません。

 このように文科省やマスメディアが熱中症について、専門家の研究に基づき
繰り返し注意を喚起してきたにもかかわらず、石原氏は熱中症に関する最新の
知見を身につけていませんし、身につけようともしていません。
 このような姿勢で、校長としての管理責任を果たしうるでしょうか?
 
 そして最高裁が、大阪府で開催された高校サッカー大会で落雷事故に遭い、
被災した生徒が損害賠償請求訴訟を提訴した裁判の判決において、
「平均的なスポーツ指導者において、落雷事故発生の危険性の認識が薄い
などの事情があったとしても、当時の科学的知見に反するものであって、
生徒を保護すべきクラブ活動の担当教諭の注意義務を免れさせるものとは
なりえない」(平18.3.13)
と明確に指摘しています。

 石原氏の主張は「当時の科学的知見に反するもの」であり、したがって
「『知らなかった』では、すまされない」
ことは明らかです。
 
 また石原氏は、上記陳述書で
「部活動は生徒が自主的に行う課外活動であり、教諭が部活動に常時
立ち会う必要はない」
と主張しています。
 しかしこれも、
「教育活動の一環として行われるクラブ活動においては、生徒は担当教諭の
指導監督に従って行動するのであるから、担当教諭はできる限り生徒の安全
にかかわる事故の危険性を具体的に予見し、その予見に基づいて事故の
発生を未然に防止する措置を執り、クラブ活動中の生徒を保護すべき注意
義務を負う」
という前記最高裁判決に矛盾することは明らかです。

平野文科相、学校事故根絶へ強い意欲示す

[ 2012/04/19 13:02 ]
 2012年4月18日、衆議院文部科学委員会で宮本岳志氏(共産)が、
学校管理下で行われている体育の授業や部活動において、生徒が
死亡したり重篤な後遺障害が残るという、きわめて重大な事故が頻発
していることについて質問しました。
 これに対して平野博文文部科学相は、
「重大な事故を根絶するためには、原因を究明することが最優先課題
である。そのためには、まず専門家による第三者委員会を設置し、
事故が発生するに至った機序について精緻に調査し、原因を特定した
うえで科学的に分析し、医学的見地に立った再発防止策を策定し、
その徹底した運用を図ることが重要であると認識している」
と述べました。

 また宮本氏は、
「指導者の適格性についても検証する必要があるのではないか。
経験知のみに頼り、科学的知見を得ようとしない指導は不適切だ。
『無知は罪』である」
とただしました。
 これについても平野文科相は
「指導者が自身の過去の経験のみに依拠することは問題である、と
認識している。指導者が医学的知識に基づく緊急時の対応能力を
備えるべく、研修の充実を図りたい」
との意向を明らかにしました。

 これらはリサさんのご両親が、事故発生以来約5年にわたって
龍野高校に対して一貫して求めているものです。
 そして、石原元秀校長(当時、現・岡山白陵中高校長)および
清重安男校長(同、現・白陵中高校講師)をはじめとする龍野高校の
教職員が、ご両親の痛切な願いを顧みることなく、無視し続けている
ものです。
 子どものいのちと人権をめぐる、宮本氏と平野氏の真剣なやりとりを
たいへん心強い思いで聞いたことを、ご報告しておきます。

 なお石原氏は、神戸地裁に提出した陳述書において、
「部活動は生徒が自主的に行う課外活動であり、教諭が部活動に常時
立ち会う必要はない」
と主張しています。

 これについては、久保公人文科省スポーツ・青少年局長が
4月18日の衆院文科委で
「部活動は、新学習指導要領においても学校教育活動の一環、と
明確に位置づけている」
と答弁したこと。
 さらに12年3月27日、文科省スポーツ・青少年局長の諮問機関、
「体育活動中の事故防止に関する調査研究協力者会議」が採択した
「学校における体育活動中の事故防止について」の最終報告書案が、
「指導者は、児童生徒の生命・身体の安全を確保するために必要な
指導及び監督をする義務(注意義務)がある」
と明記していることを、あらためて指摘しておきます。

 つまり石原氏、および兵庫県の主張は文科省の指導指針に真っ向
から反するものであり、正当性はまったくないことは明らかです。

石原元秀氏について(その3)

[ 2012/04/19 06:29 ]
 三木学園岡山白陵中学・高等学校は同校ホームページで、
石原元秀校長(元・兵庫県立龍野高校長)が2012年4月9日、
同校入学式において述べた式辞を公開しています。
http://www.okahaku.ed.jp/1gyouji/h2401/h240409.pdf

 このなかに、石原氏がかつて龍野高校入学式で胸を張って述べた
「保護者の皆さん!きょうからは、お子さんたちを責任を持って
お預かりします!」
という一節はありません。

 これはいったい、どうしたことでしょうか?

 石原元秀氏は12年8月24日13時30分。
 神戸地裁101号法廷で、証人尋問に臨みます。
プロフィール

Author:heppoko runner
 子どもは社会の宝です。
 なぜなら20年後、30年後の社会を支えてくれるのは彼ら彼女らであり、彼ら彼女らのいのちや権利を粗雑に扱うということは、すなわち日本の、ひいては人類の未来に対する責任を放棄することです。
 そんな無責任な態度は、断じて許されません。
 子どものいのちと権利を守るために、わたしたちはなにをしなければならないのか?なにをしてはいけないのか?
 いっしょに考えていただきたいと思います。

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